新型インフルエンザ フェリーで合同訓練


infu1.jpg 「平成20年度新型インフルエンザ対策合同措置訓練」が、11月17日(月)9:30~11:00、勝納ふ頭・小樽フェリーターミナルに停泊するフェリー「らいらっく」(18,300トン)の船内で行われた。
 この合同訓練は、小樽検疫所と小樽市保健所、市立小樽第二病院などが連携して、初めて新型インフルエンザ患者がフェリー船内で発生したとの想定で行われた。新型インフルエンザの警戒レベルは、「ヒトからヒトへの感染が確認されているが、感染集団は小さく限られている状況」フェーズ4。
 「らいらっく」の船内には、訓練関係者をはじめ民間病院など24機関約75名が集まった。9:30に、船長室と見立てた5階のビデオシアターで開会宣言が行われ、検疫班(医師)が船長から有症者の情報の聞き取りを開始。
 聞き取り後、検疫班は、隔離された乗組員の個室へ移動。感染を防止する防護衣を着用した医師が入室し、「インフルエンザの発生地域に指定されているP国で何をしていたか」、「何時頃から熱などの症状が出たか」、「発生国と知っていたのか」など問診・診察を行った。医師によって、新型インフルエンザの疑いがある患者と判断され、部屋の入口で待機していた検疫班は、対策本部へ連絡、医師は患者から咽頭をぬぐい、液検体を採取した。
 この後、対策本部や連絡調査班などが連携し、市立第二病院や保健所へ患者搬送の依頼などの手続きを行った。
infu2.jpg 医師は、アイソレーションフード(被り型防護装置)を患者に被せ、待機していた検疫班に患者を受け渡した。医師は、現場責任者として健康調査場所へ移動し、患者と接触した乗組員5名の健康調査を実施。検疫班は、車椅子に乗せた患者を船内駐車場に移し、専用車で第二病院に向けて搬出した。
 患者搬送後は、各機関による健康調査などが行われた。初めての新型インフルエンザ対策合同訓練とあって、見学者たちも、その訓練内容に注視していた。今後、訓練参加者による反省会を開き、今後の新型インフルエンザ対応と関係機関との連携強化に役立てるとしている。
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