海のゴミがクリスマスツリーに変身 小樽海洋少年団

 小樽海洋少年団(見延庄三郎団長)が、塩谷海水浴場に流れついた漂流物を拾って作ったクリスマスツリーが、12月6日(土)から12月25日(木)まで、市総合博物館(手宮1)のエントランスホールに飾られる。
 海洋少年団は、全国で124団(約1万人)あり、同団は、全道で一番早く、1954(昭和29)年に結成した海の子供たちの団体。手旗・カッター(短艇)・カヌー・水泳など、1年間を通して海の訓練を行っている。最盛期の1970~71(昭和45~46)年頃は、団員数は250人だったが、今では、少子化の影響などから10分の1の25人しか所属していない。
 この漂流物で作ったクリスマスツリーは、「小樽は港町で古くから海、港の恩恵を受けております。この海や港の海洋環境保全を啓発するため」企画した。
 2年目の今年は、クリスマスツリーを昨年の1m60cmから倍の3m20cmに変え、海水浴場で拾った土にかえらないペットボトルや空き缶、プラスティックおもちゃなどの漂流物100点を飾った。11月9日にゴミ収集、16日にゴミのペンキ塗りを行い、赤や金・銀とカラフルにし、30日に市博物館のエントランスホールで飾りつけを行った。
 同所には、クリスマスツリーとともに、子供たちのゴミ拾いや製作する様子などを撮影した写真パネル24枚が展示されている。その横には、「すごくゴミがおおくてびっくりしました。とくに、薬があって、危ないと思って、もう一回いったらもっと、もっとたくさんのゴミが集まって、海のよごれが少しでもきれいになったらいいと思いました」。「ゴミという汚い物から、あっというまにきれいなゴミにかわっていてすごいなと思いました」とつづられた感想文が添えられている。
 同団事務局では、「子供たちが製作している最中に、来年もこの企画を続けたいが、このツリーに飾る漂流物は少なくなってほしいと話していた。ゴミを多く飾ればクリスマスツリーはきれいだが、その分ゴミが多くなるということを分かってくれてうれしい」と話していた。
 エントランスホールでは、環境保全の啓発ポスターや「第36回我ら海の子展受賞作品」の展示なども行われている。25日(木)9:30~17:00まで。入場無料。(写真提供:小樽海洋少年団)
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