市役所仕事始め 市長が年始記者会見


mayor05-1.jpg 正月休み明けの仕事始めとなった5日(月)、小樽市役所で山田勝麿市長が、10:30から年始市長記者会見を開いた
 市長は、財政問題、市立病院、地場産品の販路拡大、市立小樽美術館開館30周年記念特別展などについて発表した。
 財政健全化については、「平成20年度の一般会計当初予算は、職員手当や議員報酬の削減などで収支均衡予算を編成しましたが、平成19年度の赤字額12億9,700万円を引き継ぎ、普通交付税が予算額より2億3,400万円減収となるなど、たいへん厳しい状況が続いています。地方財政健全化法が施行され、平成19年度決算においては、健全化判断比率はどうにか全て基準をクリアしたもの、病院事業会計の資金不足比率が基準を上回る結果となりました。今年度もあと3ヶ月ではありますが、これら基準をクリアすることはもとより、財政健全化計画の目標である平成24年度での赤字解消に向けて、全庁を挙げて取り組みます」とした。
 市立病院改革については、「国が示した公立病院改革ガイドラインを受けて、今月中には市立病院改革プランを策定し、国へ提出する予定です。改革プランの主な内容は、経営効率化を図る数値目標の設定、目標達成のための具体的な取組み、さらには、一般会計からの繰入も併せて、平成22年度には不良債務の解消、平成23年度には経常収支の黒字化を目標としています。これらの諸課題を解決するための第一歩として、今年4月に病院事業に地方公営企業法の全てを適用させ、事業管理者を設置し、経営改革に取組んでいく」と述べた。
 小樽駅前再開発事業については、「現在、躯体工事の全てが完了し、68%の出来高となっています。工事がこのまま順調に進みますと、商業店舗施設は4月に仮オープンすることができ、マンションとホテルは、5月末に完成する予定で、駅前における小樽の新しい顔の誕生は、中心市街地の活性化に大きく寄与するものと期待しています」とした。
 地場産品の販路拡大については、「国内外での物産展開催などで、積極的に地場産品をアピールし、小樽物産協会の取扱い高は、今年度、過去最高の11億円を超える見込みで、年々、着実に事業成果をあげています」と語った。
 今年開館30周年を迎える市立小樽美術館の記念特別展については、「5月から7月にかけて特別展『画家たちのパリ展』を開催します。今から100年前に小樽で開催された北海道で最初の洋画展に関わったのち、パリに渡った3人の画家を中心に、小樽の美術史を体系的に捉えなおし、その時代に活躍したシャガールやユトリロといった有名な画家達の作品も合わせて展示します」と紹介した。
 このほか、小樽商科大学の包括協定に基づく連携事業の一環として、シニア世代を対象に実施する体験型生涯学習プログラム「小樽商科大学シニアアカデミー」、ソウル特別市江西区との友好都市の締結、オーストラリア観光キャンペーン、クルーズ客船の寄港、北海道新幹線などについて述べた。
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 また、市長は、9:00に幹部職員など約200名を市議会議事堂に集めて仕事始めの式を行った。財政や病院、観光、人口などの課題について触れ、「小樽市に暮らしている市民の皆さんに幸せを感じていただくため、今、何が必要で、何をしなければならないのか、何を優先させるのかなど、市民の視点に立って、職員一人ひとりが考えていただきたいと思います。夜明け前が一番くらいと言います。多分今はその時だと思います。4~5年先には、必ず出口が見えているものと確信しています」と年頭の挨拶をした。