歴史建築ハンドブック発刊 小樽再生フォーラム


tatemonosanpo.JPG 写真とイラストで小樽の歴史的建築物をつづるハンドブック「小樽たてもの散歩」が、このほど発刊された。
 発行したのは、運河を守る会解散後に小樽をもう一度見直そうと発足した民間団体「小樽再生フォーラム」(篠崎恒夫代表)。13年前に出版した「小樽の建築探訪」に続く企画で、「市民の財産である歴史的建築物の価値を理解し、より楽しんで頂こうという狙いで出版した」としている。
 B6版68ページ・フルカラーで、持ち運び簡単。駅周辺・色内・手宮・堺町など7地区に分けて全87建築物を紹介。建物の位置を示す地図も添えられ、分かりやすい。建設時の名称と現名称・建物詳細などが掲載されている。
 国鉄小樽駅(JR小樽駅)の紹介では、「ホールに面した窓には硝子の町小樽の象徴ランプが掲げられている。玄関を出ると小樽港が目に飛び込んでくる」。小樽区公会堂(小樽市公会堂)では、「その外観から時代背景を表すドラマなどに使われている。建物の奥には能舞台が移築されている」。田中家番屋(にしん漁場建築)では、「解体に1ヶ月間を要し、50台のトラックによる10日間の夜間運搬。復元には約50日」などと、ワンポイントを記す工夫を凝らしている。
 また、市の指定歴史的建造物以外にも、小樽最古の江戸期社寺建築・津古丹稲荷神社本田など、小樽再生フォーラムの観点から選んだ建築物も紹介されている。「小樽たてもの散歩」片手に小樽散策を楽しむことが出来る。
 2,000部発行。1部800円(税込)。市内書店や運河プラザ、ホテル売店などで販売されている。
 同フォーラムは、1月23日(金)18:00~20:30、この出版を記念して「『小樽たてもの散歩』刊行記念対談会」を、運河プラザ三番庫(色内2)で開催する。小樽船用品(株)の北村猪之助社長と主婦の湊百合子さんの2人が、戦前戦後の小樽の町の変遷を語る。入場無料。問い合わせ:0134-25-0614 事務局・渡部智