「後志児童文学の会」解散 最後の機関誌を発刊


 児童文化活動の発展に取り組んでいた「後志児童文学の会」は、續橋利雄会長(80)が今年1月に急死したことを受けて、最後の機関誌「北の虹34号」を発刊し、解散することになった。
 同会は、續橋会長が、共和町の小学校赴任中、1977(昭和52)年に設立した。年1回の機関誌「北の虹」を発行し続け、小樽赴任を機に本格的な活動を展開。
 小樽市立図書館と提携し、児童文学講演会をはじめ、やさしい童話づくり入門講座や児童生徒の作文力向上を目指した作文教室を開いてきた。
 平成以降、新加入会員の伸び悩みによる会員の減少や高齢化が進み、60から70代の会員11人となった。昨年11月に、能登耕二副会長(74)が心不全で急死し、さらに、今年1月に、同会の大黒柱だった續橋会長が心筋梗塞で逝去した。
kitanoniji.jpg これを受けて、同会では、「事務局5人の中で、活動の中心となっていた副会長が亡くなり、そしてリーダーシップをとっていた会長までも亡くなった。会員の減少と高齢化に伴って、会長が、将来、会の活動について考えなきゃならないと話していた矢先のことだった。火を消すのは残念だが、活動することが難しい」(新井田利昌副会長)と、1月17日(土)の総会で解散することを決めた。
 会の解散が決まる前に、毎年1回発刊している機関誌「北の虹34号」の編集・印刷作業が終わっており、新井田副会長は、「最後の機関誌となってしまった。まさかこんなことになるとは思ってもいなかった。最後の機関誌を読みたいという方がいれば提供したい」と、續橋会長と能登副会長の遺稿2作品を収めた「北の虹34号」を無料で配布することにしている。
 「北の虹34号」は、A5版47ページ。問い合わせ:0134-32-1266 新井田副会長
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