墓前に花と折鶴 2/20の命日に「多喜二祭」 


takiji1.jpg 2月20日(金)は、小樽が生んだプロレタリア作家・小林多喜二の命日。
 多喜二が眠る奥沢墓地(奥沢5)や市民センター・マリンホール(色内2)で、小林多喜二を偲ぶ「多喜二祭」が行われた。
 「多喜二祭」では、13:30から奥沢墓地で墓前祭が行われた。小樽をはじめ、札幌、大阪などから約140人が参列し、当時の特高警察の拷問で29歳の若さで亡くなった多喜二を偲んだ。
 参列者たちは、手に手に真っ赤なカーネーションを握り締め、関係者たちの挨拶に耳を傾けた。「インターナショナル」のBGMが響く中、次々とカーネーションを捧げた。中には千羽鶴を捧げる人の姿も見られた。
takiji2.jpg 札幌から家族4人で訪れた藤原弘司さん(64)は、「今の時代が、何十年も前の日本みたいに再びなるような気がして残念。歴史を繰り返さないために、若者だけでなく、みんなで力をあわせることが必要。墓前祭に参加したことで、労働者だけでなく、高齢者、政治の問題、色々な問題について改めて感じる機会になった」。
 大阪から15人の団体を引き連れて来た治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟大阪支部の柳河瀬精会長は、「午前中、多喜二のゆかりの地を訪れて、多喜二と小樽の結びつきの深さを感じた。大阪でも4年前に復活した多喜二祭が今年も行われるが、今日のことを話したいと思う」と語っていた。
 18:30からは、マリンホールで講演会「音楽と講演の夕べ」が開かれ、旭展望台にある多喜二の歌碑建立時に事務局長を務めた一橋大学の浜林正夫名誉教授が立ち、「蟹工船をどう読み解くか」について語った。
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