ノロウイルス感染 発症者1名死亡


 小樽市保健所(富岡1)は、26日(木)、市内医療機関でノロウイルスによる集団感染胃腸炎が発生し、この発症者のうち女性入院患者1名(90代)が原因不明の急性肺炎で20日(金)に死亡したと発表した。
 市保健所によると、同医療機関で、入院患者22名・職員9名の計31名が、16日(月)から26日(木)にかけて、下痢や嘔吐、発熱などの症状を呈したという。24日(火)に、市民から、保健所に通報があり発覚した。
 通報があった同日に、保健所が医療機関での調査を行い、翌日、有症者3名の検便を実施し、3名全員からノロウイルスを確認。感染経路は調査中。
 保健所は、26日(木)に記者会見を開き、「この医療機関では、集団感染胃腸炎の発端者が亡くなった人だったのが通報の遅れた原因としている。病院の認識不足で連絡が来なかったということはあるが、医療機関では感染性胃腸炎が発症したことを保健所に報告する義務はないので、懲罰を加えることはない。亡くなった方が90代ということから分かるように、高齢者が多い医療機関なので、患者自体が歩き回って、ウイルスを拡散するとは考えにくい。亡くなった方は、日常生活に大いなる障害があり、胃腸炎に伴う誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)の可能性は否定できない」と発表した。
 同施設には、入院患者等の健康状態の把握、手洗いなどの感染防止策についての指導を行った。
 その後、この医療機関は、報道機関などの調べで、医療法人社団三ツ山病院(稲穂1)であることが判明した。