税務署周辺まちづくり 地区計画提案書を市に提出


 小樽市富岡町の税務署周辺地域の環境を守るため、建物の高さを10m以下に制限する地区計画を推進している「税務署周辺地域まちづくりの会」(坂田道昭代表)は、3月12日(木)に小樽市に提案書を提出しており、近く、市は正式に受理する見通しだ。
 同会は、小樽税務署(富岡1)が現在新築中の合同庁舎(港町)へ2010(平成22)年春に移転し土地・建物が売却されるため、同署周辺地区の環境を守ろうと、主婦らによって発足し、住民による地区計画の成立を目指すことにした。 こちら
 日銀行舎跡地周辺で建物の高さ制限による地区計画を進めている「日銀行舎跡地まちづくり協議会」の協力を受けるなどし、住民アンケートや説明会などを実施。「今後も良好な住環境を維持する」と、建物の高さを10m以下に制限することを決め、計画立案に必要な税務署敷地の3倍の面積13,382平米の土地所有者63件の同意を得た。
 今年1月から、市役所建設部都市計画課との協議を続け、3月12日(木)、都市計画法による提案制度の提出を行った。同課では、庁内の説明は済み、書類整理後の部長決済を待つのみとしている。
 世話人は、「今年中に建築基準法の改正条例案を市議会で議決してもらわないと、来年春には間に合わない。地区計画の成立が来年の3月以降になってしまうと、財務局は、地区計画が成立する前の現在の条件のまま、税務署跡地を売り払ってしまう」と危惧している。
 市が、この提案書を正式に受理すると、妥当性などを都市計画審議会で審議し、建築基準法の改正条例案を市議会に提出することになる。改正条例案が市議会を通過すれば、住民の提案による都市計画の地区計画が成立することになる。
 一方、「日銀行舎跡地まちづくり協議会」でも、近く、地区計画の提案書を提出する予定だ。
 これにより、富岡地区の税務署と日銀行舎跡地の売却をめぐって、住民による高さ制限の網掛けをする地区計画の運動が大きく前進することになる。
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