忍路に防災トンネル 新年度に住民説明会


 小樽市忍路から桃内を結ぶ国道5号線の安全な通行を図ることを目的とした「一般国道5号忍路(おしょろ)防災」事業(小樽開発建設部)が、2009(平成21)年度に住民説明会など具体的な取組みに入る。
 同事業は、2007(平成19)年5月に、同線沿いの忍路1丁目で発生した土砂崩れを契機に、「危険箇所の解消を図り、道路の安全な通行の確保を目的」として、2008(平成20)年度から事業化された。
 計画は、桃内の笠岩トンネルから忍路トンネルの間の延長3.5kmを、海沿いを走る国道の山側にトンネルを開けて結ぶ。幅員約10.5~13.5mの2車線の予定で、事業費は未定。
 事業を進める小樽開建では、「落石や斜面崩落等の危険箇所を回避して安全で確実な交通確保が可能な対策工法を検討するために」調査や設計を行っており、新年度から、小樽市や関係業者などと協力し、住民説明会を開催することにしている。
 これに伴って、小樽市は、4月1日付の人事異動で、建設部に忍路防災事業の担当として副参事、主幹を新設する。
 小樽開建道路課は、「平成19年の500立米の岩石崩落で、人身の事故にはいたらなかったが、周辺を塞ぎ、規模の大きな災害となった。これに伴って、周辺の岩盤を見直し、抜本的な対策を行うことにした。出来るだけ早くに工事着工をと考えているが、これから地元に入って、測量やボーリングなどをやらせてもらうので、最低でも1~2年はこの作業に時間がかかる」としている。
 このトンネルの建設では、日本海の海岸沿いの断崖絶壁をぬって走る景観の良いこの国道5号線区間が閉鎖されるかや忍路地区への入り口取付道路など、検討課題が多い。
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 一般国道5号 忍路(おしょろ)防災