5年連続の繰上充用を”黙認” 小樽市議会第1回臨時会


rinjikai0521.jpg 前年度の赤字の歳入不足額を新年度予算から雑入として繰上充用する議案などを審議する小樽市議会「第1回臨時会」が、5月21日(木)13:00から、市議会本会議場で開かれた。
 臨時会に提案された議案は、2009(平成21)年度小樽市一般会計補正予算、国民健康保険事業特別会計補正予算、職員給与条例の改正案、教育委員会委員の任命の5議案と、平成21年度一般会計補正予算の専決処分など報告3件。
 2008(平成20)年度では、一般会計の6億8,400万円と、国民健康保険事業特別会計の9億9,300万円を合わせ、計16億7,700万円の歳入不足が発生した。この累積赤字額を、今年度予算から繰上充用し、会計収支の辻褄合わせの措置を行った。
 繰上充用とは、「会計年度経過後その会計年度の歳入が歳出に不足する場合には、翌年度の歳入を繰り上げて、その年度の歳入に充てることができる」とされている。この制度は、地方公共団体にのみ認められた非常手段で、”濫用すべきではない”とされているものの、小樽市は、5年連続でこの非常手段を濫用している。
 市長は、「平成20年度一般会計の決算見込額を試算した結果、歳入総額約546億1,400万円に対し、歳出総額約552億9,800万円となり、差引き約6億8,400万円の収支不足を生じる見込みでありますので、平成21年度の諸収入を財源として繰上充用による措置を行うため所要の予算を計上いたしました。平成21年国民健康保険事業特別会計補正予算につきましては、平成19年度末の累積赤字15億7,314万円を引き継いだことなどにより、最終的に約9億9,300万円の収支不足を生じる見込みであり、諸収入を財源として繰上充用による措置を行うものであります」と提案説明した。
 この市長提案に対し、質問したのは、野党共産党の中島麗子議員のみで、与党議員からの質問はなかった。
 共産党は、本会議前の議会運営委員会で、「もっと議論を尽くすべき」と予算特別委員会の設置を求めたが、与党会派の賛同は得られなかったため、本会議中にも設置を求める動議を行った。しかし、これも否決された。
 採決では、平成21年度一般会計・国保特別会計の補正予算と、職員給与条例の改正案の議案3件と、市税条例の改正案の専決処分報告1件が、共産党を除く全会派の賛成多数で可決・承認された。遠藤友紀雄氏を教育委員会委員に任命する議案は、共産は棄権したが、与党会派の賛成で同意となった。
 13:00から開会した半日だけの臨時会で、5年連続の繰上充用の濫用に、野党の共産党を除き、与党の自民党・公明党・民主市民連合・平成会の議員は、一切の質問をせず”黙認”を通した。
 市議会が5年連続の繰上充用についての論議は一切せずに黙認していることは、議会の質問権を自ら放棄しているもので、小樽市議会の存在意義が改めて問われるものとなっている。
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