夏の海の味覚の王様・生ウニの初セリ 


uni1.jpg 小樽でウニ漁が10日(日)に解禁となり、11日(月)早朝から、小樽市漁業協同組合卸売市場(色内3)で今年の初セリが行われた。
 今シーズン初のセリとあって、場内には、卸業者や市場店主、寿司店経営者など大勢の買受人が集まった。「2,000円、2,000円」、「5枚だ」、「3枚だ」と、セリ人と価格交渉する威勢良い声が響き渡った。セリに出されたウニは、あっという間に取引きされ、小樽の市場や全国各地へと送られる。
 小樽産ウニは、赤ウニ(エゾバフンウニ)と白ウニ(キタムラサキウニ)の2種類。繊細なコクの赤ウニは、浜名でガンゼ、濃厚なコクの白ウニはノナと呼ばれている。市内では、銭函から忍路までの各漁港の前浜で水揚げされる。
uni3.JPG かつての小樽の海の前浜の浅瀬には、ガンゼやノナがたくさんいたが、近年では、毎年、漁師や関係者たちが稚ウニを買って海に放流している。夏には、漁を休んで海岸をパトロールし、密漁を取締る作業も行っている。
 小樽産ウニの年間出荷量は、2008(平成20)年、地方向けの高折の赤18,258枚・白40,529枚、市内各市場や寿司店向けの薄折の赤20,823枚・白73,123枚、塩水カップの赤27,188枚・白48,114枚。2007(平成19)年、高折の赤28,320枚・白39,099枚、薄折赤36,419枚・白85,343枚、カップの赤26,777枚・白34,042枚と、安定供給している。

 今年の解禁日は、あいにくのシケとなり、漁に出たのは高島と祝津の2ヵ所の漁師だけだった。11日(月)の初セリには、高折赤153枚・白155枚、薄折赤154枚・白668枚、カップ赤246枚・白306枚が売り出された。これは、昨年の高折赤385枚・白689枚、薄折赤415枚・白1,049枚、カップ赤715枚・白728枚よりも約半分以上少ない。
 価格は、「昨日、漁に出ている場所が2ヵ所で、昨年の初セリの時は全部出たので比較はできない。2日目の今日は、銭函・張碓以外は全部出たので、12日(火)のセリで価格の比較が出来ると思う」(市漁業協同組合・市場部)としている。
uni2.jpg ウニ漁は小樽が発祥の地で、昭和40年後半から全国で初めてウニの折り詰めが始まった。小樽の漁師が、漁や折り詰めの技術やテクニックを全国に広め、小樽ブランドが確立した。
 近年では、カップウニの需要が増加してきている。同漁協では、2007(平成19)年から、カップウニ販売の制限を外し、カップウニの販売数を延ばしている。関連記事
 夏の小樽の海の味覚を代表する生ウニのシーズンが、いよいよ始まった。
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 今夏ぜひ小樽の ウニ をご賞味あれ。(市漁協)