小樽市保健所(富岡1・秋野恵美子所長)は、市内の少年野球チームの児童4人が新型インフルエンザに集団感染したと、14日(金)に発表した。
概要は、「8月10日(月)、小樽市内の少年野球チームに所属している市内小学生1名が市内医療機関を受診し、インフルエンザA型陽性と診断される。
14日(金)、新たに部員3名がインフルエンザA型と確認され、累計患者4名となったことから、北海道立衛生研究所にて患者1名のPCR検査を実施したところ、同日21:00頃に新型インフルエンザ陽性が判明した。
また、14日に発生した患者3名のうち1名が、市内医療機関を受診したものの、呼吸器症状が強いため、札幌市内の医療機関へ移送され、この患者もPCR検査を実施したところ、同日22:00頃に新型インフルエンザ陽性と判明した。現在、入院加療中。持病の気管支喘息の増悪もあり、人工呼吸器使用中。状態は落ち着いている。
以上より患者2名、類似症患者2名となり、小樽市新型インフルエンザ対策本部では、集団発生として判断した」。
市の新型インフルエンザ対策本部では、部員等の行動及び健康状況について、今後も検査を継続し、野球チームに対しては、感染拡大防止策を協力依頼した。
市内では、8月10日(月)から、新型インフルエンザが疑われる症状について、これまでの市の発熱相談センターのほか、医療機関で直接受診出来るようになっている。こちら
新型インフルエンザに詳しい前小樽市保健所長・外岡立人氏は、自身のホームページ「鳥及び新型インフルエンザ海外直近情報集」に、「小児のハイリスクのトップは喘息保有児童だ。十分考えられる事例である。早期に抗インフルエンザ薬を服用していたら重症化は防ぐことは可能だ」と15日付で掲載。
また、「さらに発病者が出る可能性が大。ベンチやミーティングで集団感染が起きる。高校や大学のスポーツクラブなら、学校当局が責任者となって、事後処理を行う力を持つが、地域の少年野球チームの場合は、そうした当局者がいないから危険だ。保健所が強力に指導力を発揮しなければ、他選手、他チームでの感染広がりが心配される」と指摘している。こちら