新病院は量徳小で 「地元の了解得て全市的に」市長答弁


 小樽市議会第3回定例会の会派代表質問が、9月25日(金)13:00から本会議場で行われた。
 秋元智憲(公明)、斎藤博行(民主市民)、吹田友三郎(平成)の3議員が代表質問に立ち、財政問題や新型インフルエンザ、教育問題などについて質疑を行った。このうち、公明、民主市民の2議員は、新病院の建設地の問題を取り上げた。
 秋元議員は、「建設予定地として今後量徳小学校も議論の対象になったという考えでよいのか」。斎藤議員は、「量徳小学校は新病院建設の建設予定地の候補に再エントリーされたのか」と質した。
 山田勝麿市長は、「これまでの経緯経過もありますが、現在地と量徳小学校敷地を合わせた場所が適地との局長をはじめ、医療関係者の方からのご意見もありますし、また地元の方を含め、市民の方からも、現在地周辺での建設を望む声も多く聞いておりますので、築港地区に固執することなく、地域の方々や関係者の方々からのご意見を広く聞いて判断する必要があると考えております。教育委員会、病院局、市長部局が一体となって説明会を開催しており、病院の必要性については、一定の理解を頂いていた部分もありますが、これまで頂いたご意見を踏まえ、さらに丁寧な説明をすることで、ご理解とご協力を得られれば、環境作りに努め、その上で判断してまいりたい」と、24日(木)と同様の答弁を繰り返した。
 この答弁に対し、斎藤議員は、「今日の答弁にしても今回の各会派の質問の中で繰り返し市長がおっしゃている。地元やPTAの理解を求めたいということは、再エントリーしていることではないのか」と質した。
 市長は、「局長なり医療関係者からの提案があり、我々としては一定の結論を出さなきゃいけない。答えを返さなきゃいけない。それについて地元の皆さんに説明をして、この提案についての皆さん方にご意見を伺う段階だ。まずは地元の理解をもらい、それでご了解が得られれば、全市的に話をしなきゃいけない。すぐエントリーしましたよというと、地元が、非常に微妙に反応しますので、そういう言い回しはできませんので、まずは話合いを何回か進めていく。その中で、ご理解いただければエントリーして全市的に話を進めていくことになる」と答弁した。
 市長は、これまでの経過から、地元への懸念があり、非常に微妙な問題なのでと、言葉を濁しているが、結局、現在地と量徳小を前提に、「地元に説明し、了解を得て、全市的に話をする」と答弁した。
 今回の各会派の代表質問から、新病院建設用地は、市議会では与党会派(自民・公明・民主市民・平成)も野党の共産党も、量徳小で一致したことになった。
 市長も、「地元の了解を求めて全市的に話を進めていく」と答弁したことで、築港地区での新病院建設は消え去り、現在地・量徳小での再スタートを切ることになった。
 関連記事