40年ぶりに顔を出した於古発川 河川改良工事に市民が批判


kasenkairyokoji1.jpg 寿司屋が軒を連ねる「寿司屋通り」の市営花穂駐車場で、暗渠を壊してまた川をコンクリート下に覆う「於古発川河川改良工事」が市建設部によって進められており、市民から「なぜ金をかけてまた暗渠にするのか」と批判の声が上がっている。
 同所は、天狗山から流れる於古発川をコンクリートで覆った市営の駐車場となっている。堺町通りから国道に向かって約150mは、於古発川が顔を出して流れている。観光客に潤いを与えようと、商店主らが中心となって、市民に資金を募って、市民の手でこの区間に柳を植えて再生させている。
 市建設部事業課で進められている「於古発川河川改良工事」は、市営花穂駐車場(19台・261.25平米)部分の橋の架け替え工事。築造40年以上経過し老朽化が進んでいるとして、1,433万1,450円の費用をかけて行われている。
 10月13日(月)、同所では、クレーン車によってコンクリートの取り外し作業が行われていた。コンクリート部分が剥がれ、約40年ぶりに於古発川が顔を覗かせた。クレーン車の作業音の合間に、水が流れる音が静かにもれていた。
kasenkairyokoji2.jpg この架け替え工事を知った周辺の商店主は、「コンクリートを取り外すついでに全部川にすれば良いのにバカなもんだ。観光都市として宣伝しておいて、なんでまたなんの風情のない暗渠にするために1,400万円も使うのか。市民により柳を植えた活動があるが、この川沿いもそのように工事すれば、観光客もだまって街に上がって来るのに」。「川の音は、人の気持ちを慰めてくれて、旅の人にはちょうど良いのにな。柳が植えられた川沿いは情緒があるのに、もったいない。金はないと聞いていたのに、コンクリートをとってまた暗渠にするのか。市のやり方は全く理解出来ない」と、市の定見のない工事に不満の声が上がっていた。
 観光都市宣言をした小樽市が、川の上の不粋な駐車場を維持するために、1,400万円もかける工事の必要性があるかが問われている。
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