ショッピングサイト「小樽家族」開設 小樽物産協会


otarukazoku.jpg 社団法人小樽物産協会(稲穂2・富田洋平会長)が、10月31日(土)、樽っ子御用達品をネット販売するショッピングサイト「小樽家族」を開設した。
 同協会は、1959(昭和34)年、地場産品の販路拡大を目指すため、小樽市役所商工課内に設置された。現在では、103社の会員企業が協力して運営する。
 全国各地の物産展での売り上げは、1997(平成9)年度から2004(平成16)年度までは毎年6億円だったが、”小樽特集”を行うなど取り組みを強化したところ、2005(平成17)年度には8億8,200万円に上がった。この後も毎年売り上げ増となり、2008(平成20)年度には12億700万円となった。
 今年度も前年の売り上げよりも増加しているが、「不況の影響によって、百貨店の物産展開催中止があり、大手量販店のPB(プライベート)商品の販売が次々行われ、問屋や製造業にしわ寄せがきて、良いものを作っても売れない状況になっている。愛する小樽の先人達が努力して創り上げてきた伝統を守りながら、小樽市および後志地区の商品を、全国のお客様に広く知っていただきたい」と、6月からインターネットショッピングサイトの開設に取り組んだ。
 構想は、2年前からあったものの、予算などの問題からサイト開設に至らなかった。しかし、今年度の北海道の「ふるさと雇用再生特別対策推進事業」に採択され、997万5,000円の予算を確保し、一気にサイト構築が現実のものとなった。
 「大手ショッピングサイトは、1個の商品をまとめて買わないと送料がかかる仕組みになっている。しかし、世の中のニーズは、小ロット(数量)で買えるものだ。1個500円のものを買いたいのに、500円の送料を払うことはないと思う。送料の負担が少なく、さらに小樽・後志の商品を少しずつ買えるサイトを作りたかった」(同協会)と、別々の店の商品を買っても、購入者にまとめて届くシステムを開発した。
 作業開始から5ヶ月、10月31日(土)にサイトを開設した。「お年寄りにも分かりやすいもの」と、トップページにある商品カテゴリーののれんをクリックして、気に入った商品をクリックするだけで購入出来る利用しやすいサイトに仕上げた。購入には、事前に会員登録が必要。
 「まず今年度は試行的なオープンで、利用者の方々から色々な意見を頂くことを目標としている。意見を頂いて改善して、来年度から本格的にPRしていく。ただお客様に浸透するまでには時間がかかり、なかなか売り上げは上がらないと思っている。ただ将来的には赤字では困るので、ちゃんと運営出来るようになって、会員企業さんに還元出来るようにしたい」と話している。
 現在、和菓子や洋菓子、加工食品、飲料、さかなや、やおやなどの21社の140品が、ネット市場で販売されている。
 小樽家族