呼びかけだけの「買物運動」の効果は? 認知度は50%


 「小樽で買物したいと思っているが、小樽にない物をどうするか」。「接客態度が悪いのがなかなか改まらない」。「運動を始めて3年以上経過しているのに、認知度が50%とはさびしい」。「小樽で買物するメリットを打ち出さないと運動は盛り上がらない」。
 2月25日(木)、小樽経済センター(稲穂2)5階会議室で開かれた「市内買物運動」の意見交換会で、2006(平成18)年度から始まった同運動についての様々な意見が飛び交った。
 市内買物運動は、小樽商工会議所が「市内での買物意識を高めていただくための市内で間に合うものは市内で買物をしましょう 」と啓もうする事業。人口の減少、中心商店街大型店の閉店などを受けて、2006(平成18)年度から始まり、年間150万円の事業費をつぎ込んで、看板やティッシュ、チラシを作成、市内各所で配布している。
 この啓もう活動に対し、市民からは、「ただの呼びかけ」、「何らの効果がない」、「閉店した店舗の方が多い」など厳しい声が上がっている。
 同所では、運動の認知度や買物動向、意識などを知るため、2008(平成20)年11月から2009(平成21)年1月までの2ヶ月、消費者に対するアンケートを実施した。
 アンケートは、同所商業部会員745社、市、小樽消費者協会などを対象に行った。商店街やJR小樽駅、中央バス小樽駅ターミナルなどにも、アンケート用紙と回収箱を置き、合計1,058枚のサンプルの回収に至った。
 結果は、同運動の認知度について「知っている」51%、「知らない」49%と、3年以上も運動が行われているが、認知度は50%と半数にとどまり、市民への浸透が低い状況が浮き彫りになった。
 買物の場所は、食料品、衣料品・靴・かばん、家電品・家具、書籍・CD、贈答品などすべての項目でスーパーが圧倒的に多かった。次に市外、そして自宅近くとなった。
 「市内の店に魅力を感じるのはどのようなことですか」に対しては、約半数が魅力なしの回答だった。また、市内の店への不満は、品揃えが半数以上で、次に営業時間、駐車場、価格、接客と続いた。
 意見・要望では、「提唱するだけではなく、何らかのプラスアルファがあれば良い」。「運動は必要ない。良い店作りをして、良い品を適正な価格で売るように各店舗が努力すること。小樽の小売店は努力が足りない」。「良い運動だと思うが、売り手側の努力が感じられない」。
 「なるべく市内で買うようにしているが、サイズ不足で札幌に行かなければならない」。「運動には賛成しますが、品揃えに不満があり、どうしても市外に出てしまう」。「閉店時間の見直しを」。「中心商店街の営業時間が早すぎる」。「観光都市小樽なのに土産店、飲食店、全ての営業終了時間が早すぎる」。
 「個々の店が接客マナーを学んだ方がよい」。「気持ち良く買物出来るところが少ない」。「店主教育が必要」。「商品を買ってもらおうと思う気持ちが伝わらない」などと、運動とともに、市内の店側にも厳しい消費者目線の声が集まった。
 同所商業部会では、このアンケート結果を受けて、「市内買物運動」意見交換会を開いた。会員からは、「アンケート結果の意見・要望は忌憚のないものが載っていて良い。これらの要望に応えている所が今生き残っているのではないか」。「小樽で買物することのメリットを打ち出さなければ運動は盛り上がらない。生協の十倍ポイントの日などはすごい集客力がある」。
 「キャンペーンのグッズを妻に見せると、買いたい物がなければどうするのと言われる」。「運動をもっと浸透させ、もっと盛り上げるために、次の部会、分科会でさらに掘り下げた議論を」。「小樽のネックは接客・接遇である」。「もう一歩、踏み入れて事業を進めるべき」などの意見が出た。
 4年間で600万円かけた運動の認知度は50%で、この間、市内では、経済不況の影響もあり、丸井今井小樽店の撤退を受けて、大中小様々な商店が閉店に追い込まれ、 人口減もさらに拍車がかかり、商工会議所の提唱とは逆の方向に突っ走っている状況だ。呼びかけただけで市内で買物する人が増えるという安易な発想を変え、同運動の見直しが必要となっている。
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