オタモイ道路工事の談合情報 「事実は確認されなかった」


 匿名の市民からの”談合情報”により、小樽市の「オタモイひばりヶ丘通線道路改良工事」の入札が中止となった問題で、市は、3月24日(水)、「聞き取り調査を行ったが、そのような事実は確認されなかった」とし、改めて4月下旬に入札を行うと発表した。
 「入札参加対象者であるA社従業員(元市職員)が、入札後に公表される最低制限価格を市職員から聞き出し落札しようとしている」との内容が書かれた封書が、3月8日(月)に市に寄せられた。
 これを受けて、市は、山田厚副市長を委員長とする「公正入札調査委員会」を開き、関係者に調査することを決め、10日(水)の入札を中止した。
 同委員会は、9日(火)にA社代表者、17日(水)に従業員(元市職員)に対し、市職員との接触の事実関係について聞き取り調査を実施。工事の積算内訳書の提出を求め、入札金額の算定方法を確認した。18日(木)には、入札前に最低制限価格を知り得る市職員6名に聞き取り調査を行った。
 結果、「当該工事の談合等に関わる情報について、A社等による事前の情報提供依頼や市職員からA社等への情報提供の有無を、A社等及び市職員6名から聞き取り調査を行ったが、そのような事実は確認されなかった。
 また、A社から提出された積算書を確認した結果、入札価格の算定にあたり、通常の積算のほか市販の工事積算ソフトを使用して積算することにより、かなりの精度で最低制限価格を導き出せることは判明したが、このような積算は不正な方法とは言えず、特に問題がないことを確認した」と、談合は無かったと発表した。
 同工事は、側溝及び舗装が老朽化したために行うもの。オタモイ1丁目28番地先の延長127.7m・幅員6m。条件付き一般競争入札。予定価格は、 1,528万円。入札対象は22社。
 市は、4月下旬に改めて入札を行う。
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