蜃気楼予報はメールで!研究会が情報公開


 小樽で「高島おばけ」と呼ばれる上位蜃気楼の発生予報を、誰でも簡単にメールでゲットすることが出来るようになった。
 これは、小樽市総合博物館の大鐘卓哉学芸員が会長を務める「北海道・東北蜃気楼研究会」が、Googleのグループ機能を使ったメーリングリストで行う初めての試み。
 蜃気楼は、温度の異なる空気の境界で光が屈折するため、遠くの景色が通常とは違って見える現象。科学的に「大気光学現象」と言われる。
 小樽市沖合の石狩湾では、毎年4月から8月にかけて10回程度、蜃気楼が観測されている。全国でも珍しい、物体の上方に蜃気楼が出現する「上位蜃気楼」が発生する。「高島おばけ」とも呼ばれている。今年は、5月に入って2度発生した。
 春の風物詩としての認知度が高まり、最近では、市民から蜃気楼を見てみたいとの要望が、市総合博物館に寄せられることもしばしば。これを受け、同館と北海道・東北蜃気楼研究会が連携し、蜃気楼発生予報を公開することにした。
 メーリングリスト機能を使い、4月から7月にかけ、石狩湾で上位蜃気楼が発生する可能性が高い場合、事前に予報メールを配信。また、蜃気楼の発生を確認した場合にもメールでお知らせする。
 電子メールを持っている人であれば、誰でも無料で情報を入手出来る。登録は、otaru.obake@gmail.comに、居住市区町村名と「石狩湾蜃気楼情報配信希望」と記入しメール送信するだけ。解除は、otaru-shinkirou+unsubscribe@googlegroups.comにメール送信。問合せ:0134-33-2523
 大鐘学芸員は、「多くの人にこのシステムを活用して頂き、全国的にも珍しい自然現象である上位蜃気楼の魅力を知ってもらいたい」としている。
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