美術館のポプラ問題 市教委定例会で浮上


 小樽市教育委員会(高木正一委員長)の第8回定例会が、8月19日(木)、同教委庁舎(花園5)で開かれ、市立美術館と文学館が入居する市分庁舎(色内1)の敷地内にある4本のポプラ並木について質疑が行われた。
 市立美術館の渡辺禎子副館長は、料金改定を盛り込んだ「市立小樽文学館条例及び市立小樽美術館条例の一部を改正する条例案」の説明の中で、美術館文学館の再整備事業にも触れた。
 「工事は、開館しながら行い、12月中旬に市民ギャラリーと多目的広場が完成し、平成23年度に一原有徳のアトリエを施工する。再整備で旧手宮線側がメイン玄関に近い形で生まれ変わる。4本のポプラは、樹齢が約70年で、通例言われている50~60年の寿命を超えており、昭和60年の台風で、5本あったうちの1本が倒れていること、ポプラは根が浅いこともあり、本意ではないが、事故の危険性を回避するために伐採し、代わりにイタヤカエデを植樹する」と述べた。
 これに対し、北嶋知恵子委員は、「色々なところでポプラのことが話題になっているが、倒壊するような危険があるのか」と質問。
 大野博幸教育部長は、「教育委員会に直接、市民や団体から質問や反対などはお受けしていないが、小樽ジャーナルさんで取り上げられている。平成20年から文学館美術館の活用で、塀を残すとか、ポプラをどうするとかの議論があった。それぞれの思いが違い、あの塀も歴史があり、残した方が良いという思いもある。シンポジウムをやった時に意見があったし、アンケートもやった。基本的には、手宮線と一体感を持てるように塀を撤去することになった。ポプラを大事にしようという人がいるが、街中の施設に立っており、昭和60年の台風で一本倒れ、職員からも聞いたが、この時は、駐車場に倒れたという。風で人通りはなかったが、入り口ギリギリまで倒れたと聞いた。昭和56年には、入船公園に立っていた十数本のポプラも倒れた。教育も、市長部局のまちづくり推進課と話したが、倒れたことがあり、もし台風が来た際に倒れたら大変なのでポプラを切ることにした。他の木を植えて、市民や観光客の方が憩える広場にしたい」と答えた。
 市教育委員会は、近々、美術館文学館再整備の設計図を公表することにしている。
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