「緑小は建替えが適切」市教委の学校再編 特別委で方針


 小樽市教育委員会(菊譲教育長)は、現在進めている学校適正配置で、5月17日から7月22日までに開催した地区別懇談会を受けて決めた各ブロックごとの今後の方針を、9月24日(金)の小樽市議会の学校適正配置等調査特別委員会(佐々木勝利委員長)で示した。
 市教委の学校再編計画は、2010(平成22)年度から2024(平成36)年度までの15年間で、市内41小中学校(小学校27・中学校14)を、21 小中学校(小学校13・中学校8)に半減させる。市内を、「塩谷・長橋」、「高島・手宮」、「中央・山手」、「南小樽」、「朝里」、「銭函」の6地区ブロックに分け、それぞれの実施計画を作り、地域で意見をまとめて、順次、学校再編を進める。
 学校適正配置特別委では、5月17日から7月22日までに開催した地区別懇談会の概要を報告。36会場で27回開き、参加者は799人で、このうち、学校保護者366人、地域・町内の住民125人だった。参加した799人のうち355人から430件の意見や提言が出された。発言はこちら
 この意見や提言を受け、塩谷・長橋地区については、「忍路地区では、小規模校のメリットを訴える発言があった一方、統合時期、バス通学等の具体的な案を示し協議すべ きとの意見がありました。塩谷地区では、一部に小学校存続を求める意見があった一方、統合スケジュールを定め、通常手段など具体的な協議を進めた いとの意見や中学校先行の意見もありました」と、忍路地区と塩谷地区それぞれで小中合同懇談会を開催し、統合に向けて協議を進めていくとした。
 高島・手宮地区では、「祝津小学校では、高島小学校を統合とする再編に基本的に理解が得られた」と、統合時期を中心に祝津小学校のPTAとの協議 を行った後、高島小学校と合同懇談会を開催する。また、手宮地区の手宮・手宮西・北手宮の3小学校は、「統合について基本的な了解をいただいた」として、統合校の位置などについて3校合同の懇談会を開催し、協議を進めていくことにした。市の方針としては、手宮小を建替えし、手宮西小学校を改修して、いずれかを小中学校にするとしている。
 中央・山手地区では、「様々な意見が出されたが、現状では、小学校の統合校としては、稲穂小学校、花園小学校と緑小学校を改築して小学校とすることが適切」と新たに示した。緑小学校の建替えは、スーパーチェーンシガ山の手店周辺の旧車両整備工場敷地で可能か調査を進めるとした。
 新病院建設問題が含まれる南小樽地区では、「統合について基本的に了解頂いた」として、潮見台・量徳・若竹の3小学校は、2012(平成24)年4月に、潮見台小学校を統合校とする再編に向け、2学期中に学校統合協議会を設置する。天神・奥沢の2小学校は、潮見台・量徳・若竹の3小学校の統合が一定の目途がついた段階で協議に入ると述べた。
 朝里地区と銭函地区は、後期計画で進めることから、懇談会で様々な課題が出されていることからPTAとの話し合いを継続していく必要があるとした。
 各会派の議員からは、今後のスケジュールや、学校建替え・改築のための財源の見通し、統合前の児童の交流などの問題が取り上げられていた。
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