山田市長最後の予算編成 「一般財源の動向は厳しい」


yosanhensei.jpg 小樽市役所2011(平成23)年度予算編成のための「市長ヒアリング」が、1月14日(金)から始まった。
 4月で引退する山田勝麿市長最後の「市長ヒアリング」は、土日を除く19日(水)までの4日間。市役所は、初日の11:30からこの様子を報道機関に公開。
 山田市長は、歳入について、「国の23年度の地方財政対策の内容では、地方税を対前年度比で2.8%増加すると見込んでおります、地方交付税は2.8%増、臨時財政対策債、実質交付税との関係ですが20.1%の減ということで、実質的な地方交付税総額は4.3%の減となりますが、一般財源総額では 0.1%増で前年度とほぼ程度というのが国の言い方です。
 これが小樽市の予算にどう反映されるかが問題で、国や道から詳細な情報もらって予算を見積もっていきたい。先般、日銀札幌支店が発表した経済概況では、全体としてはどうやら景気は持ち直しを続けているが、このところ足踏み感が見込まれるということなので、小樽市において税収増は非常に見込みにくい現状。 23年度の一般財源の動向は厳しい状況と言わざるを得ない。国が前年度とほぼ同程度と言っているが、詳細は不明」
 歳出は、「改選期で、基本的に当初予算は、義務的経費を中心に骨格予算になるが、その中でも、事業の緊急性、継続性があるので、これらについてはヒアリングを行いながら判断し、財政再建に向けた歳出削減は緩めることなくやりたい。なお、22年度の国の予算の関係で、国から地域活性化交付金がくることになったので、それを活用して、 1億5,400万円(一般会計ベース)の事業をする。地域経済活性化等の推進基金を積んでいるので、それを含めて当面の経済対策に努めていきたい」と述べた。
 質疑応答では、具体的な経済対策については、「臨時市道整備費は、財政再建の関係で絞ってきたが、すでに前倒しで1億円を上げているが、新年度予算ではさらに上積みしたい。あと、国からの補助もあるので、桜中と長橋中は耐震化と大規模改修、潮見台小と花園小の大規模改修を、早期着手出来るように補正で前倒しで行う」。
 病院については、「実施設計は上げると思います。まだヒアリングしておらず、基本設計が上がっていないので。医療耐震化交付金は、正式な内示が来ていないが、当初の額より上積みされると聞いてる。全体が落ちたが、やらないという病院が出来たのでその分若干上がりそうだ」。
 全体的な予算については、「まるっきり骨格でなく、骨格だけだったら4月に入っても事業が出来ないので、事業出来るようにしないといけない。継続の病院の機能や学校耐震化は、誰が市長になろうがやらざるを得ない」とした。
 また、最後の予算編成作業については、「淡々と粛々とやりたい」と答えた。
 2011(平成23)年度予算は、2月下旬開会予定の小樽市議会第1回定例会に提案する。