《 市長選 》 佐藤静雄氏が出馬表明 市立病院は民営化


satosizuo-kouyaku.jpg 元衆議院議員の佐藤静雄氏(69)が、16日(水)15:00から佐藤静雄事務所(稲穂2・聖一郎後援会事務所)で記者会見を開き、4月の次期市長選への出馬を表明した。
 記者会見には、佐藤静雄氏のほか、道議選に出馬を表明している次男の聖一郎氏(35)、笹島進選対本部長らが参加した。
 佐藤氏は、冒頭、「4年前に、政界の引退声明をしました。その後、夏には、ニセコに行って会社を作って本格的な農業をやっています。黒もちきびという紫とうきびを全国一生産しており、ネットで販売している。お得意さんも持ってやっているので、政界という言葉は全く頭にないような生活をしていた。
 ところが、昨年、次男の聖一郎が、道議会議員に出ると言いました。しかし、私自信は本人が出るというのだから許可はしましたが、全く手伝わないつもりでいた。本人も自分でやると言っていたので、最後に選挙が近づいてきたら、歩いてやればいいなと思っていた。
 正月が明けてから、事務所に顔を出し、歩き始めました。従来の後援会の方々には、4年前に引退声明しており、ほとんどお付き合いしていない状況だったが、子供のためと思って歩いた。色々な会社や有力な方を訪ね歩いていたら、多くの方が言うには、佐藤さん、この小樽の現状分かっているだろうと思うけど大変な状況だ。もう自分たちの会社も持たない状態、運ぶものも売るのもない。従業員に給料を払うのが精一杯だ。社長は給料をもらっていないという言葉が沢山ありました。4年前に訪ねた会社が、今はない会社がいくつもありました。ギリギリの会社経営をしており、夢も希望もない経営状態の方々がいる。そういう方々が口々に、佐藤さん、市長選に出てくれ、引退声明したことは分かるが、長い間政治活動をしてきた佐藤さん以外、この小樽を誰が助けるのかと言われた。
 選対本部の笹島や若い方々のみんなから私に市長選挙に出て欲しいという言葉を頂きました。そんな中、愛知や名古屋の選挙がありましたが、2人とも私が代議士時代に付き合ったことがある人ですが、国会議員出身の首長が求められている。政党に属さずに大量に票を得ている。政策を中心に訴え、多くの方が支持している。こういう現実を見たとき、国会議員であった私が、小樽を救って欲しいという願い、引退声明をしたが、もう一回思い直して出ることが私の人生の最後の仕事ではないかと判断をしました。一昨日の13日(日)に聖一郎の事務所開きがあり、よしやろう、こうした皆さんの思いに応えなければならない運命だと思って決めました。
 今日、私がやりたいと思うことを急いでまとめましたが、4年前に市長選挙に出て考えたこと、色々な経過がありましたが、その後自分なりに体験した私として、今こうした方が良いのではないか、地方はこうやって再生した方が良いのではないか。小樽市に何が必要なのかをまとめました」と所信を述べた。
 佐藤氏の公約「小樽ホット市宣言」は、ホットににぎわい働けるまち、市民がホットになるまちと題し、中心市街地や経済の活性化、観光、港湾、市立病院、ウイングベイ小樽問題など16項目まとめている。
 中心市街地の活性化では、市役所を丸井今井ビル跡に移転し、商店街を市役所通りと位置づけ、花園飲食店街のにぎわいを取り戻す。
 経済活性化では、市役所に商社的機能を持たせ、地元産品や製品を全国・世界に売り込むための独立行政法人を作る。
 観光では、小樽病院・市内中核病院、後志管内温泉地と連携し、ロシア・中国から「健診観光客」を呼び込む。
 港湾では、小樽港をロシア・中国の交易拠点港と位置づけ、利用促進を強化。第3号ふ頭に海の駅空間を作り陸のJR駅と合わせたウォーターフロント計画を進める。
 市立病院問題では、「一般会計から毎年13億円から20億円(平成22年度は27億円)が拠出されております」とし、市立病院を民営化し、これ以上市民の税がつぎこまれることを止め、一部を市民の保険料軽減に回すなどとした。
 質疑応答では、
 -市長選に出馬する森井さんとの共闘についてはー
「森井さんを助けようと思って話し合いを求めたが、来なかった。何回言っても来なかった。前回の選挙で、私と合わせて65%とったので、2人合わせると勝てるので、森井さんを何とかしよう、まだ若いし政治も分からないし、政策も疎いから、私が一つ教えてやろうと、小樽市のために頑張ってもらおうと思っていた。うちの子供も仲が良いから、彼や色々な人を通じてやりましたが、ついに来ませんでした。そして森井さんは立候補声明してから来ました。これはあべこべですから。それは止めました」
 -民主・自民・公明・連合・商工会議所の5団体について-
「5団体が固まってすることは批判的ではないが、5団体をつくって候補者を選んだことに批判的です。本来、候補を希望する人がいて、その人の人柄や政策を見て、それではみんな集まって5団体つくるなら良い。5つの政党なり団体ありきで、納得いく候補者を選ぶということのはいかがか。選挙は政策で戦って、負けた方が野党になり、これがチェック機能になる」
 -病院を民営化するとしているがー
「今、私は、決まっているものがある分けではないが、色々は話し合いをしているところがある。色々な話し合いを参考にしながら進めている。最も良い条件のところに引き受けてもらうのが良い。今すぐにスタートしているから早急にやらないといけないことと思っている」
 -現在の新病院計画については-
「最初から新病院計画には反対。実施設計は中止して、現在のまま民間に譲渡して、譲渡した人に新病院をつくってもらう。市立病院を続けてきたことが、小樽を疲弊させた原因の一つだと思っている」
 -道議選に立候補する次男・聖一郎氏との関係について-
「親子であっても別ですから、私は私の運動をする。親子には変わりない。自分の選挙は終わってからで、それは割り切りながら、誤解されないようにやっていきたい」
 -父親の出馬の受け止めは-
「私は道政という立場で、父親は市政という立場で戦うが、親子という形で違和感を感じられる人がいるかもしれません。しかし、選ばれる場所は、小樽市民の人たちという共通のものがあるので、我々は、小樽のために何とかしたいという思いで、フィールドは違っても同じ共通目的で連携してやっていきたいと思っている」(聖一郎氏)と述べた。
 今後、市議候補らと新会派「市民連合」の結成を目指し、手を組んで選挙戦を戦うとしている。会見で、仲間の市議候補の名に、新党大地公認で現職の成田祐樹(32)、新人の清川知則(56)、無所属の中村吉宏(38)の3氏の名が上げられた。
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