行政ウォッチの会の住民監査請求 松浦代表が意見陳述


juminkansaiken.jpg 任期切れ直前の山田勝麿市長が起債許可の見通しのないまま計上した実施設計の差し止めを求める住民監査請求を出した市民オンブズマン「小樽市民行政ウォッチの会」の松浦光紀代表(65)は、3月30日(水)15:00、小樽市役所別館3階第2応接室で市監査委員会(木野下智哉・前田清貴委員)に意見陳述を行った。
 松浦代表は、市立病院の経過を述べた上で、「現在の外部環境だけでなく、将来の外部環境を考察した上で、地域の医師会や市民の方が納得できる体制と合意が必要ではないでしょうか。
 地方公共団体は、その事務を処理するに当たっては、住民の福祉の増強に努めるとともに、最小の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない。また、地方公共団体は、常にその組織及び運営の合理化に努めるとともに、他の地方公共団体に協力を求めてその規模の適正化を図らなければならない。
 地方公共団体は、その財政の健全な運営に努め、いやしくも国の政策し反し、又は国の財政若しくは他の公共団体の財政に累を及ぼすような施策を行ってはならないと規定されています。
 この点、小樽市においても、病院により生ずる収入により病院の運営が出来るのでなければ、財政負担を市の一般会計に掛けることになり、地方債同意基準の『他の公共団体の財政に累を及ぼす』ことになります。このような計画で起債が認められるはずはありません。
 小樽市は勇気をもって、実施設計を取止める決断をすべきであります。4月24日には新しい市長が選出されます。市会議員も新旧の入れ替えが期待できます。新しい英知に委ねるべきではないでしょうか。今のままだと、漫然と小樽市立病院の崩壊を待つだけではないでしょうか。地域医療は、相互の信頼と協力が不可欠であります。今までとは、全く反対の考える能力のある外部の人にお願いして、健全化を模索しては如何でしょうか。小樽市の未来は、新病院建設如何に掛かっています」と実施設計の差し止めを求めた。陳述書はこちら
 木野下監査委員がこれを受けて「期待に添えるか分からないが、十分資料を見て検討したい」と述べたことに対し、松浦代表は、「前回も住民監査請求をしたが棄却された。この後の住民訴訟では札幌地裁から、監査委員会が事実関係を認識すべきだったとあったので、よろしくお願いします」と訴えた。応接室では、市民らが傍聴し、意見陳述に耳を傾けていた。
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