副市長人事は先送り 部長人事は「留任も有り得る」


nakamatsu25-1.jpg 中松義治小樽市長は、5月25日(水)の記者会見で、30日(月)開会予定の小樽市議会第2回臨時会に提案予定だった新副市長人事を先送りし、6月20日頃に開会予定の市議会第2回定例会に提案すると明らかにした。
 31日(火)に任期切れを迎える山田厚副市長は、今期限りで退任する。記者会見の中で、「適任者がいなかったこと。続投がなかったのは、報道にもあるが、彼自身の一つのけじめ、責任だと思っている。彼から直接聞いてはないが、そういうこともあると思う。後任は全く白紙」と述べた。
 山田副市長は、政治資金規正法事件を受けて、当初、自身の関与を否定していた。しかし、山崎範夫総務部長から券を購入し秘書課に販売したこと、4年前の山田勝麿前市長の選挙の際に総務部長だった自身が券を販売し、選管に指摘され回収した事実があるなどをコロコロと発言を変えた。
 これらの一連の経過から、24日(火)の小樽市議会第1回臨時会2日目では、「一新小樽」の成田祐樹議員から、「山田厚副市長は、4年前にパーティー券売買について指摘されたにも関わらず、食い止めることが出来なかった。これが今日の市政混乱を招いている。今月末で任期切れとなるが、責任を取って退職金を辞退するべきだ」と追及されていた。
 これに対し、山田副市長は、「退職金の辞退はしない。(パーティー券を販売して指摘を受けて回収したことから)4年の経過で失念しており、責任を痛感し大変重く受け止めているが、辞退は考えていない」と述べていた。
 空席の間の副市長業務について、中松市長は、「いないので市長が責任を持ってやらなければならないと思う。今、第2回定例会に提出するため準備を進めている。6月20日過ぎくらいからだと思うので、出来るだけ空白の時間を短くしたいというのが私の考え。トータル的に道からの人選もあるかと思うが、現在は全く白紙で、スピードを持って白紙じゃない状態にしたい」としている。
 以下質疑応答
 部長職の人事について
 「これから考えていきたいと思う。部長人事は白紙だが、これもゆっくり出来ないので出来るだけ早く案をつくっていきたい。今、市政は厳しい状況で、観光・経済問題あるのでしっかり対処出来る人事が必要だと思っている。(留任)という形も有り得る。今は白紙だが、早くにやりたい。市政の停滞で市民に迷惑はかけられない」
 一般職の人事について
 「今回は、色々な状況が重なっており、今のところ、3回ぐらいに分けて人事をやらねばと思っている。副市長が部長職を兼務しており、そこはきちっと部長職に任せたい。その後、次長・課長、係長職・一般職という形でやりたい。いっぺんには中々難しい。(部長留任も)有りうる。市政の仕事をしっかりやらなければならないので、適材適所あるので有り得る。目途は10日ぐらいの間置いてやりたいと思っているが、こだわらず早くにやりたい」
 副市長は退職金を辞退しないと言っているが、市民の理解得られるのか
 「それは副市長本人が考えること」
 山﨑総務部長について
 「山﨑氏は、体調の方も良くなり、今週中には出てくると聞いている」
 検察が「公務員の政治的な中立性を傷つけ、市民の信頼を失墜させた悪質な事案だ」とコメントした今回の中松後援会の政治資金規正法違反事件も、市長はなりふり構わず、強行突破での意思を固めた。世間の常識と大きな隔たりがあることも一顧だにせず、わが道をまい進する市長に、小樽市民はどう対処しようとするのかが問われることになる。