福島の子供達に小樽で夏休みを 福樽プロジェクト



 東電福島原発事故の放射能の不安と恐怖に怯え、危険な生活を送っている母子を、夏休み期間中に小樽に招き、安心して生活して欲しいと、福島と小樽を”絆”で結ぶプロジェクトが、YaReRuKoTo実行委員会(尾形紀泰代表)で進んでいる。
 同実行委の尾形紀泰さん(42)さんは、3・11の震災前は福島市の外資系の会社に勤めていたが、子供が4人おり、3月18日から小樽に避難してきた。
 「小樽との縁は何もなかったが、調べてみると、小樽は地盤が固く、地震や津波などの天災がなく、海流などを見ても、一番安全なところだったので、避難してきた。道営住宅に入れてもらい、現在も福島県民のままで生活している。子供たちは小樽の生活にすぐに馴染み、小樽の食べ物は何でもおいしいと言って、のびのび生活している」
 水道水も使えず買った飲料水を使い、長袖・マスクで登下校し、公園やグランドで遊べず、不安の中で生活している被災地の子供たちを、せめて夏休み期間中だけでも小樽に招き、安心で安全な小樽の日常生活を送って欲しいと、福樽プロジェクトを立ち上げた。
 同実行委は、3月31日に、小樽の人の協力で集めた物資約1万点を、福島の被災地に送っている。今後もこの作業を同時に進めていくが、今回は、夏休みを利用して、2回に分けて150人の子供たちを小樽に受け入れることにした。
 市内朝里川温泉のあさりガーデン(武蔵亭)や、勝納雇用促進住宅などを宿泊施設として確保し、子供たちには、市内の各種イベントに参加して、のびのびとした日常生活を送ってもらうことにしている。
 第1陣の子供たち100名は、7月27日(水)に小樽に到着し、第2陣の50名は、8月8日(月)に小樽に入る予定。福島から小樽への交通費は、道が負担する。このプロジェクトにかかる費用は、寄付金(募金)でまかなうことにしており、現在、このための募金を募っている。また、さまざまな応援作業のボランティアスタッフも募集している。
 問い合わせ:070-6625-4085 尾形さんまで。
 ◎YaReRuKoTo実行委員会HP
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