おたる水族館で地引網 漁師さんを初体験



 海と接しているおたる水族館(祝津)で、9月23日(金)から25日(日)の3連休、小中学生が漁師体験に挑む、「地引網を引こう!」が行われている。
 会場となったのは、同館海獣公園内の海岸。大漁旗が風にたなびきソーラン節が流れる中、11:30から、大勢の参加者が綱を持ち、大漁を願って綱を引いた。祝津の漁師さんの協力のもと、ダイバー2名が海にもぐり待機した。
 参加者は二手に分かれ、たびたび障害物に網が引っかかるハプニングもあったが、ゆっくりと綱を引いた。台風の影響もあり、網にかかった魚は、ウミタナゴ4匹だけだった。
 小樽市内から来た いいはらゆいちゃん(3歳)は、「ひっぱった!」とうれしそうに話し、最後まで魚をじっくり観察していた。お母さんは、「初めての経験で、水族館に来てこのイベントを知り参加した」と、子どもの楽しそうな表情を見て満足気だった。
 飼育部・海獣飼育課の角川雅俊さんは、「何匹か獲れて良かった。海は、台風の影響で魚が少なかった。厳しい条件の中で漁師さんは、魚を獲っている。漁の厳しさを知って欲しいと思う。水族館の敷地内で、地引網が出来る所は、ここ、おたる水族館くらいなので、大変良い環境でもあるし、厳しさもある」と話す。
 地引網で獲れたウミタナゴは、館内パノラマ水槽前の特設水槽「とったどー!水槽」に移され、展示された。元気に泳ぐウミタナゴは、水族館で一番の新顔となった。すいすいと泳ぐ姿に来場者は、興味を示していた。
 「地引網を引こう!」イベントは、25日(日)も11:30より行われる予定。