護衛艦「おおよど」の一般公開 東日本大震災でも活躍


 小樽港に初寄港した海上自衛隊の護衛艦「おおよど」の一般公開が9月3日(土)・4日(日)に行われた。上部甲板のみの公開だったが、3日は雨にもかかわらず、120名もの人が来場した。
 護衛艦「おおよど」は、基準排水量2000トン、全長109m。最大幅13.4m、深さ7.8m、速力27ノット、乗組員120名。青森県むつ市大湊が定系港。国土防衛のため、対空・対水上・対潜水艦との近代戦に対処することを任務とする。
 「あぶくま」型護衛艦の3番艦として、1989年3月、三井造船株式会社玉野事業所において起工。1991年1月佐世保地方隊第34護衛隊に編入し、2011年3月、護衛艦隊第15護衛隊に転籍した。
 船上は、灰色のペンキが塗りたてのようにきれいで、いろいろな兵器が搭載されていた。
 76mm速射砲、最大射程16300m、初速(打ち出すスピード)925m/sec、発射速度80発/min、旋回無制限の無人砲。水上発射管は、甲板から魚雷を高圧空気で発射する装置、潜水艦隊攻撃用武器。魚雷、短魚雷は約100kg/㎠の空気の圧力により発射され、着水と同時に電池で水中を航行し、潜水艦のスクリュー音により自動追尾して目標に命中させる。その他、艦対艦ミサイルや機関砲、アスロックランチャーなどの兵器を搭載している。
 海上自衛隊護衛艦「おおよど」堀米仁志補給長は、「佐世保から大湊へ帰港する時、横須賀に寄り、その時に東日本大震災が起こった。すぐに現地に向かい、3月12日の朝、三陸沖に到着した。海上は、家や漁船が流れてきて、今までに見たことのない光景に遭遇し、地震の規模の大きさに驚いた。人命救助にあたり、一隻一隻、人がいないか確認した。函館へも入港し、軽油の運搬も行った」と話していた。