9/1 防災の日 色内埠頭で総合防災訓練


 9月1日は防災の日。小樽市では「平成23年度小樽市総合防災訓練」が、13:00から午15:25まで、色内埠頭(小樽市色内3丁目)で行われた。
 目的は、大規模災害に対する各関係機関相互の協力体制の強化と、防災技術の向上及び市民の防災意識の高揚と防災知識の普及を図ること。関係30機関314名、車両40台、船舶8隻、ヘリコプター2機を動員しての大掛かりな訓練となった。
 「平成23年9月1日、午後1時10分頃北海道西方沖を震源とする推定マグニチュード7.0の地震が発生。小樽は震度6強と発表。午後1時12分、津波警報が発表。高い所で2m以上の津波が予想され、市内各地区で、木造家屋が倒壊、津波の影響で船舶火災発生。道路の損壊、亀裂が発生。がけ崩れによる土砂の流出などにより交通網寸断。ライフラインにも重大な被害が発生した」との想定で実施された。
 まず、陸上での道路・通信・水道・ガスなどのインフラ確保の訓練が行われた。塩谷トンネルが土砂崩れのための通行規制作業。次は、断水、水道管破裂のため復旧作業。給水タンク車及び、給水袋による給水作業などが、水道局により迅速に行われた。北電の高所作業車による応急送電訓練。NTTの電話回線復旧訓練では、電柱倒壊により通信ケーブルが損壊したため、外設公衆電話、衛星通信装置を設置。北ガスでは、カート式ガス検知器によりガス漏れ箇所を探し、ガス管の掘り出し、鉄製の修理バンドを取り付け密着させて修理を完了。
 海上では、重油流出のため巡視船「すずかぜ」が調査にあたり、流出油防除訓練が行われた。オイルフェンス(全長100m)を伸ばし、吸着マットで回収。海面放水による攪拌処理作業が行われた。
 また、小樽ボランティア会議(山の手連合町会)と小樽市社会福祉協議会による、100名分の豚汁の炊き出しも行われた。倒木の除去作業では、道路維持作業車が到着し、チェーンソーで手際よく木を切り除去。多数負傷者介護訓練では、バス事故を想定し、13名乗車、11名負傷、1名重症の想定で、バスの窓から救助したり、負傷者を搬送した。負傷者に応急手当が施され、ドクターヘリ運用訓練も行われた。
 最後に船舶火災訓練。船舶から火災が発生し、逃げ遅れた乗組員の救助活動。陸と海からの放水。
 全てが終了し、グランドに参加者全員が整列し、中松市長の講評で閉めた。
 「本番さながらの訓練が実施され、迅速かつ的確な行動で大変心強いものを感じた。3月11日には、観測史上最大の東日本大震災が発生し、壊滅的な被害をもたらし、7月末には、新潟・福島県で記録的な豪雨、堤防の決壊や土砂災害が発生。地震や集中豪雨を、いつどのような形で発生するのか予測する事が難しい状況となっている。本日の成果を踏まえて、地域住民の安心安全を確保するため、関係機関の連携を密にし、日頃からの体制に万全を期して欲しい」と述べた。