小樽市総合博物館(手宮1)の11月の実験ショー「静電気おもしろ実験」が、2階科学展示室で11:00から開かれた。講師は、同博物館の中野仁学芸員。参加者は10名。
中野学芸員は、「静電気とは、電気や乾電池の電気と同じもので、+と−があり、服やタオル、机、体にも電気があり、+と−を持っている。静電気の性質として、水に濡れるとたまりにくく、冬は空気中の水分が少なく乾燥しているので静電気が起こりやすい。汚れも静電気は嫌いなので、起こりにくくなる」と説明し、身近なものでできる静電気の実験が行われた。
細長い風船を用意し、これをこすって壁に貼り付けた。「こすることにより、電子(−)が移動するため、一方では−が多くなり、一方では、−が少ない分+が多くなり、偏りができて静電気が起こる。磁石は、S極とN極で引き合い、同じ極では反発をする。電気も同じ性質があり、+と−は引き合い、−と−、+と+は、反発する。風船をつけようとしても反発するのはこの原理によるものである」と、説明した。ビニールひもを細長くさきクラゲのようにし、こすった細長い風船をつけると反発し、空中にクラゲを浮かせたり、流れる水にこすったストローや風船を近づけると流れる水は曲がる。
静電気高圧発生装置を使い、バチバチと放電する様子や、参加者にスイッチを入れてもらい、静電気で蛍光灯を点灯させる事ができるかを実験し、同じ電気なので点灯させる事ができる。また、体に静電気を溜め、ビニールひもを逆立てたり、蛍光灯を持ち体を通して点灯させた実験も行われた。参加者も実際に体験し、静電気を楽しんでいた。
実験ショー終了後は、中野学芸員の説明を聞きながら、静電気を発生させ、反発させたりくっつけたりしながら楽しんでいた。小さな子どもが多かったが、風船を持ち遊びながら、静電気の実験を体験していた。
市内の小学2年生の女の子は、「いっぱい実験があって楽しかった」と話し、積極的に参加していた。
中野学芸員は、「今回の実験ショーは、見て楽しむショーで、静電気で痛い思いをしたこともあると思うが、楽しんでもらおうと企画している。家でもできる実験を紹介しているので、チャレンジしてもらいたい」と話した。