祝・新成人1,144人 大人の仲間入り

 1月8日(日)の午後、小雪がちらつく中、華やかな振袖や袴、真新しいスーツで着飾った成人たちが、続々と小樽市民会館(花園5)に集まり、14:30から成人式が行われた。
 平成3年4月2日から平成4年4月1日に生まれた小樽市民を対象とし、該当者は1,144人(男性561人・女性583人)。前年度は1,128人(男性573人・女性555人)で、今年は若干多い。
 今年は、一部の成人がステージに上がったり、大声を出したりする場面が多く、騒々しさの中、成人式実行委員会による式典が始まった。
 中松市長は「成人としての権利が与えられると同時に、社会人としての自覚と責任ある行動が求められる。皆さんが将来何を目標とされ、社会に対してどのような役割を果たしていこうとされるのか、しっかりと考えていただきたい。これからの皆さんが船出する社会情勢は、長引く景気低迷や円高不況、加速的に進む少子高齢化など大変厳しい状況。しかし、そのような中にあっても、皆さんはその若さと可能性を生かし、様々な分野において、あらゆる可能性に挑戦していただきたいと思う。このような時にこそ、『絆』が大事になる。大変な時に手を差し伸べてくれるのが家族であり、友人であり、職場の仲間である。ぜひ、『絆』を感じられる素晴らしい人間関係を築いていただきたいと思う」と式辞を述べた。
 成人を代表して、小樽歯科衛生士専門学校・黒山菜月さん・能登茉莉花さんが、「社会の一員として常識ある行動を取り、自覚と責任を持って第一歩を踏み出したいと思う。昨年は、東日本大震災など、日本にとって衝撃的なニュースがあった。しかし、その一方で、なでしごジャパンが女子ワールドカップで優勝するなど、彼女たちの活躍に、日本は大きな勇気と感動をもらうことができた。私たちも、お互いに助け合う気持ちを持って、明るい未来を築いていきたいと思う。生まれ育ったふるさと小樽を愛し、本日この場から自立に向け、一層自己研鑽に励み、心豊かな成人として次代を担うことを誓います」と誓いの言葉を述べた。
 その後、お楽しみ抽選会が開かれ、中松市長と横田議長が抽選番号くじを引いていた。
 小樽太鼓衆「鼓響」による、和太鼓演奏もあり、メンバー中に新成人を迎えた男性も加わり、力強い太鼓の音が会場に響いていた。
 祝賀行事として、1階2・3・4号室では、裏千家淡友会よりお茶席が設けられ、席が満席になるほどだった。新成人たちは、日本の伝統文化に親しみ、慣れない手つきでお茶を楽しんでいた。
 市長と一緒の記念撮影コーナーでは、市長と並んで成人たちが、次々と記念写真を写していた。コミュニティ広場では、大勢の成人たちでごった返し、懐かしい友との再会に喜ぶ姿が多く見られ、仲間同士で写真を撮り合っていた。
 女子大学生は「騒いでいた人たちと一緒にしてもらいたくないし、騒ぐなら来なくても良い」と話し、社会人1年生の女子は「自覚を持ってがんばりたい」と抱負を述べた。
 学生の若杉魁人君は「実感がわかなかったが、成人式に出て大人の仲間に入ったのだと思った。昔の仲間に会場で会えて楽しかった」と話していた。