塩谷・朝里地区の雪あかり 市内各所にロウソクの灯り



 小樽雪あかりの路が、市内中心街だけでなく、塩谷や朝里地区でも開かれており、静かな雰囲気の中でゆっくりと白い雪とロウソクの灯りが醸し出すロマンチックな風情を、市民たちが楽しんでいた。
 塩谷雪あかりの路は、今年で4回目を迎え、2月4日(土)・5日(日)、伊藤整文学碑があるゴロタの丘に、1,000個の灯りが点った。
 塩谷・桃内連合町会や地域住民が中心となり、実行委員会を結成し、1月19日から会場の準備を進めてきた。会場は、普段は文学碑があるだけで、周辺は雪野原。大雪にも関わらず雪を積んで会場を作り、記念碑を囲むようにぐるりと路を作り、広々とした会場が出来上がった。17:00過ぎ、暗くなるとともに、地域住民が次々と訪れ、会場の展望台からの景色を楽しんだ。
 実行委員会・岩田隆治郎事務局長は、「皆さんと地域の心をひとつにして、温かくしようという願いが込められている」と話す。来場者は「初めて来たけれど、綺麗。町の中の会場は人が多いので、ここではゆっくり灯りを楽しめる」と話していた。
 塩谷駅の下にある会場(5日のみ)では、親和町内会が中心となり、1週間前から会場作りに取り掛かり、1,200個の灯りが点され、迫力ある灯りの会場が出来上がっていた。住民や子どもたちが集まり、あかりの路を楽しみながら、近くの親和会館で振舞われた豚汁で冷えた体を温めていた。会場の一部でもある宮尾邸の庭には、23個のふくろうのスノーキャンドルが設置され、来場者の心を和ませていた。ふくろうのスノーキャンドルは、昨年、実行委員に教わったもので、前日土台を作り、当日3時間くらいで完成させた。庭の木々の間や雪山から、ふくろうの灯りが優しく揺らめいていた。

 朝里会場では、朝里川のほとりや川の中にキャンドルが灯され、幻想的な光景が浮かび上がった。写真スポットとして知られ、多くのカメラマンが集まる場所ともなっている。
 雪あかり工房では、ハンドメイド作家の作品販売や体験、ほっとひと息スープカレーカフェや韓国屋台があり、武蔵亭の裏では、雪で作った滑り台で、子どもたちがそり滑りを楽しんでいた。
 今回2回目の出店の赤井川のコロポックルは、赤井川産の有機栽培トマトと手作りベーコンの素材を活かしたスープダッチオーブン(300円)がおすすめ。地鶏の卵を使用したオムライス(400円)も人気。赤井川産のジャガイモで作った揚げいも(250円)は、香ばしい衣とほくほくしたジャガイモが美味しい。
 雪あかりを楽しみ、お腹も満たしてくれる朝里会場は、12日(日)まで開かれている。