中松市長初の当初予算 赤字体質で遠い財政健全化



 中松義治小樽市長就任後、初の当初予算(案)が、2月14日(火)16:00からの定例記者会見で、明らかになった。
 中松市長の平成24年度当初予算編成は、山田勝麿前市長がどっぷり浸かった借金漬けの赤字体質を受け継ぐ、財政健全化には程遠い、苦しい台所事情でのやりくりを余儀なくされた結果となった。
 「市税収入が大幅に落ち込む中、一般会計全体としては、23年度からの大幅な収支改善には至らなかった。その結果、約7億8,000万円の財源不足が生じ、やむを得ず、予算執行が冬場となる除雪費について、1億5,000万円の計上を留保することで、収支の均衡を図ったところであります」と、苦しい予算編成を強いられた。
0214mayor.jpg それでも、民間銀行出身の市長らしく、「歳入に見合った歳出をするのが大前提で、きれいごとを言っていられない。赤字を作っていいのか。そのために、事務事業を見直していく」と、歳出の見直しに再三言及した。
 「他会計からの借入に依存する財政構造から一日でも早く脱却するために、あえて、平成24年度は、他会計からの新たな借入を行わずに、予算を編成した」 と、高らかに、前山田市長体制からの”脱却”宣言を行った。
 しかし、「ただし、このままでは、平成25年度予算においても、24年度と同程度、あるいはそれを上回る財源不足が見込まれますが、現状では、その財源不足を解消する手立てがありません。25年度が見直しの時期となる使用料・手数料の検討に着手し、行財政改革を加速しなければならない」と、市民の負担増となる使用料・手数料の改定を視野に入れていることも明らかにした。
 「これらの結果、平成24年度一般会計の予算規模は、約565億4,700万円で、前年度2定現計予算と比べ、約4億4,200万円、0.8%の減となっておりますが、病院事業会計において、新病院の建設費が計上されたことにより、特別会計と企業会計を合わせた全会計では、約1,175億7,600万円となり、前年度と比べ約28億6,200万円、2.5%の増となっております」とした。
 そして、「財政健全化に向けた、新たな計画を今議会にお示しする予定でありましたが、今一度練り直す必要がありますことから、今議会への提出は見合わせることにした」と、釈明した。
 平成24年度予算総括表
 平成24年度予算(案)のポイント
 平成24年度当初予算における重点施策
 平成24年度小樽市議会第1回定例会提出予定議案