平成24年度の小樽市の一般会計・特別会計・事業会計などを審議する小樽市議会の第1回定例会の本会議が、2月22日(水)13:00から始まった。
まず、会期を2月22日(水)から3月14日(水)までの22日間とすることを決め、続いて、市長の提案説明が行われた。
この中で、「私が市長に就任して以来、既に9か月の時が流れました。瞬く間に過ぎたこの日々の中で、市役所の各職場はもとより、市民の皆さんが日常利用する公共施設などをこまめにまわるなど、私自身自ら現場に赴き、市政の課題を肌で感じました。小樽市長として、この歴史ある13万都市のかじ取り役の責任がいかに重いものであるかを強く感じ入ったところであります」と述懐した。
「本市におきましても、多くの難しい行政課題を抱えておりますが、まずは、次の二つの政策分野について、重点的な展開を図ってまいります。一つ目としましては、『防災対策』であり、二つ目は、地域経済の活性化に向けた『経済・雇用対策』であります」とした。
さらに、平成24年度予算編成に当たっての基本的考え方を説明。「本市の財政は引き続き厳しい状況にありますことから、『選択と集中』の視点に立って、事業の厳選に引き続き取り組むこととし、最優先課題であります財政健全化を念頭において、予算を編成したところであります。この間、歳入の確保や経費の節減を基本とし、庁内におきまして徹底的に議論を重ねたところであります」
しかし、「本市の一般会計は、平成22年度決算におきまして、累積赤字は解消したものの、一方では、基金や他会計などの借入残高が年々増加しており、赤字体質であることに変わりはありません。そのため、一歩踏み込んだ次のスッテップとして、他会計などからの借入れに依存した財政構造から1日も早く脱却するため、平成24年度当初予算におきましては、他会計からの新たな借入れは行わずに予算編成を行うことにした」とした。
「その結果、約8億円の財源不足が生じる状況となり、やむを得ず、予算執行が冬場となる除雪費に係る1億5千万円の計上を留保することで、収支の均衡を図ったところであります」
この市長の提案説明からは、中松市長初の当初予算編成が、極めて厳しい状況でなされたことが明らかとなっており、財源不足が独自の政策課題実現への足かせになっており、今後も難しいかじ取りを強いられることになりそうだ。
◎市長提案説明