ボンネットバスが語る小樽の歴史

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 ロマン溢れる冬の小樽の街の名所や歴史的建造物を、レトロなボンネットバスに乗って巡る、中央バス主催の定期観光バスの冬期営業が、2月26日(日)最終日を迎えた。
 小樽観光ガイドクラブ(倉重紀久男会長)のメンバーがガイドとして添乗するコースは、昨年の4月末から始まり、徐々に知名度や人気を上げ、冬期営業を続けてきた。前日18:00までの予約で、ほとんど毎日運行していた。
 小樽観光ガイドクラブの専門ガイド15人がローテーションを組み、ヤン衆姿で添乗し、小樽の名所説明や歴史を語るガイド役を務める。最終日のガイド役は倉重会長。普段聞く事のできない話を車窓の景色に合わせて詳しく説明する。
 チケット大人3,300円・子ども1,900円を購入し、9:30までに小樽バスターミナルビル1階に集合。同ビルの新倉屋だんごを賞味し、ボンネットバスに乗車した。最初の目的地は旧青山別邸で、小樽貴賓館の専門ガイドが室内を案内。祝津の網元である青山家は、にしん漁で巨万の富を得た。大正12年の完成。昭和48年まで住み、平成元年に公開。部屋は18室あり、一流の画家や書家の襖絵や書がある。北海道屈指の美術豪邸。国の登録有形文化財に指定されている。
 次は、旧日本郵船小樽支店。重要文化財に指定され、明治39年10月に落成。佐立七次郎が設計し、ヨーロッパ復興様式の石造2階建て。大理石を敷き横玄関、木彫りの大階段手すり、耐火設備を整えた金庫、和紙の金の壁素材金唐革紙を使用した貴賓室。会議室では、日露樺太国境画定会議が開かれた。華やかな贅を尽くした造りとなっている。
 その後乗車した車内では、飴屋六兵衛本舗の昔ながらの飴が配られた。
 旧手宮線で下車し、旧北海道銀行本店(現小樽バイン)へ。北のウオール街と題してのスライドを見て、北海道ワインを試飲し、買物を楽しんだ。
 堺町通りの小樽歴史館では、大正時代の警官に扮したオイコラ警官が乗客を出迎え、「小樽の夜明け第1話 鉄路と燃える石」の紙芝居を楽しんだ。利尻屋みのやでは、がごめ昆布の粉末の味噌汁とコブ茶を試食し、小樽運河ターミナルで、桑田屋のぱんじゅうを食べ、日程を終えた。帰路は、すし屋通りや希望の場所で下車ができ、小樽駅へ戻り、3時間15分の旅が終了した。

 チケットには、花園だんこ、飴、ぱんじゅうが全て含まれており、降車後は、乗車券半券提示で、小樽散策バス・天狗山線が乗り放題(当日限り)などの特典付。また、市内食事箇所で使える「ミールクーポン」を1,000円で車内販売している。
 倉重会長は、「価値ある建造物が観光小樽を盛り上げてくれていると思う。降車後はいろいろな特典が付いているので、是非多くの方に利用してもらいたい。観光客に少しでも小樽での滞在時間を長く持ってもらいたい」と話した。
 最近小樽へ越してきた20代の男性は、「昔ながらの雰囲気が良かった。今日の観光したコースは、いつでも行ける距離なので、旧青山別邸の牡丹が咲く季節に見てみたい」と話し、静岡県からの40代男性は、「インターネットでこのバスの観光を知り、小樽へは3、4回来ている。以前小樽の街を歩いたことがあり、鯱の説明が良かった。もう少し乗っていたかった」と満足した様子だった。
 ゴールデンウイークからの営業再開に向け、ボンネットバスでの定期観光を多くの人に利用してもらうために、小樽観光ガイドクラブや中央バスのスタッフが、準備を始めている。