『ピラルクの食事』と『大樽ごはん』体験会



 平成24年度おたる水族館の通常営業が3月17日(土)9:00から始まる。オープンセレモニーでは花火の打ち上げ、くす玉割りを予定している。新イベントもあり、より充実した内容でカップルや家族連れなど幅広い世代で楽しむことができる。
 3月12日(月)13:00から開館準備中のおたる水族館(祝津1)で、事前に報道機関に向けてイベントが披露され、新企画「ピラルクのお食事」と「大樽ごはん」のイベントを体験した。
 「ピラルクのお食事」は、館内1階ピラルク水槽前で、3月17日から10月13日の毎週土曜日15:30から10分程度を予定。水槽内には、ピラルク5個体、コロソマ3個体、オキシドラス3個体がゆうゆうと泳いでいる。飼育員が水槽前で、ピラルクについて解説し、給餌風景を観察することができる企画。
 飼育員から、「ピラルクは週1回の食事で、以前、週3回与え死亡解剖したところ、心臓に脂肪が溜まっていたので、週1回の食事回数となった。世界最大級の3m以上もある淡水魚で、アマゾン川に生息する。1億年以上姿を変えていないことから生きた化石と言われる。肉食で魚にゆっくり近づき、水と一緒に吸い込む。いっせいに餌に向っていき餌を口の中に入れた後、おろし金のよう舌で、口の中ですりつぶして飲み込んでいるため、水槽が濁る。食べ損ね下に落ちた魚を他の魚が食べ、それぞれの食べ方で調和が取れている。空気呼吸をし、大きなウロコは、靴べらやヤスリとして使われている。近年減少し、保護動物となっている。ジャンプ力がすごいため、水槽の水位を下げている」と解説があり、ピラルクの生態を知ったところで、迫力ある食事シーンを体験することができる。
 海獣公園内のアザラシ飼育プールとトド飼育プールでは、「大樽ごはん」を企画。3月17日から10月15日の毎日15:40から、10月16日から11月30日は13:50から行われ、GWやお盆は、来場者から餌が与えられるため中止としている。
 「海獣公園では、国内でも1番多い、60頭のアザラシを飼育し、5つのプールに分かれている。1日に300〜400㎏の餌を食べている。ホッケ、タラ、コマイ、季節によってはニシン、サケを与える。メインはホッケ。1樽15㎏の魚が入っている樽を10個リヤカーに積み、プールへ運ぶ」との解説が、飼育部・海獣飼育課角川雅俊さんからなされた。
 「ゴマフアザラシの妊娠は確認できず、2006年以来のゼニガタアザラシの妊娠を確認し、5月のGWくらいに出産予定」と、角川さんの面白い解説を聞きながら、飼育員が魚を放り込むと、アザラシが豪快に食事をする様子を楽しむことができる。
 他には、「ゆかいなカメさん大集合」と題し、名古屋港水族館で繁殖した亀4種類を本館1階(冬期サケ展示)の水槽に初展示する。
 4種類の亀とは、「ブタバナガメ」オーストリア、ニューギニアの淡水に生息、7個体 08年産、甲長15cm。「チリメンナガクビガメ」オーストラリア淡水に生息、4個体、08年度、甲長20〜25cm。「マコードナガグビガメ」インドネシアのロティ島の淡水に生息、5個体、06年産、甲長15〜20cm。「ニシキマゲグビガメ」オーストラリア、ニューギニアの川や湖に生息、5個体、08年産、甲長5〜8cm。合計21個体、傷ついたものもあり、展示個体数はまだ予定。
 「ペンギンたちの雪あるき」は、3月17日〜5月27日の12:30と14:00。ジェンツーペンギン最大9羽を予定している。海獣公園ペンギン舎横広場特設コース全長50mを闊歩する。
 特別展として、「カッパのくわっぱとわくわく体験まつりー琵琶湖の主・オオナマズもやってきた!」、日本産希少淡水魚繁殖検討委員会20周年記念事業の一環として、希少種の現状などを体験を通して学び考える企画。子ども向けに、アメリカザリガニなどの外来種を展示し、模型のバスを沈め駆除を体験したり、アカウミガメが大きくなったものを展示し、カメを捨てないように呼びかける。ビワコオオナマズ、イチモンジタナゴ、ホトケドジョウなどを展示予定。
 問合せ:0134−33−1400 おたる水族館