小樽ショートフイルムセッション2011 上映会&表彰式


shortfilm3.jpg 小樽を舞台にした短編映画コンテストが、3月4日(日)13:00より、市民センターマリンホール(色内1)で開かれた。
 主催である小樽フィルムコミッション(谷口美津江会長)では、小樽の知られざる様々な舞台の魅力を発見し、作品を公募しコンテストを行うことで、市内の文化活動を活性化させようと、2009年に初めて開催した。2年に一度の開催で今年で2回目となる。
 基本ルールは、小樽の実写映像を使用し、10分以内の作品であること。平成23年5月11日から12月2日までの「小樽の○○を訪ねたくなる」をサブテーマとして作品を募集した。応募総数13作品の内、7作品がノミネートされ上映された。
 早川渉審査委員長より結果発表され、最優秀賞には「約束のネイロ〜小樽のネイロを訪ねたくなる(笹木恵水制作)」が選ばれた。優秀賞は、「The eyes smart〜小樽の忍路を訪ねたくなる(SHORT LIFE制作)」と「Thank You World〜小樽の旭日展望台を訪ねたくなる(中村啓一制作)」が選ばれた。審査員特別賞は、「Messages〜小樽のカフェを訪ねたくなる(Concrete制作)」、市長賞は、「古道よりふたたび〜小樽の手宮線跡地を訪ねたくなる(動空制作)」が選ばれ、それぞれ表彰された。shortfilm1.jpg
 最優秀賞「約束のネイロ」は、少年が銭函海岸の波の音、線路での電車、オルゴール堂前の蒸気時計の時報の音、オルゴールの音、市場の騒々しい音などを袋に詰めて、目の病気で入院してる少女に袋を開けて聞かせてあげるストーリー。台詞はなく、最後に少女が「ありがとう」の一言だけ。小樽の街に溢れる音と景色を楽しむことができる作品。作者の笹木恵水さんは、「受賞できて嬉しい。東京から撮影のために小樽へ来て生活し、映像を撮っていく中で、第ニの故郷となった。作品の上でも生活の上でも大切な場所となった」と喜びを語った。
shortfilm2.jpg 同委員長は、「2年連続して審査委員長を務め、今回はレベルがぐんと上がった。”小樽の魅力を伝えよう”をテーマにしている。まずは、自分の足で小樽を見て・歩いて・聞いて、どこに自分にとっての魅力があるかをしっかり確認してもらいたい。最優秀賞の『約束のネイロ』は、音に着目し、小樽の海、踏切、オルゴールなど、小樽の魅力を音を切り口として見せている。音は重要で、きっちりしっかり捉え、映像もファンタジーに仕上げている。台詞もなく『ありがとう』だけで、字幕なしで世界中どこへでも通用する。言葉より映像や音でこんなに表現できることを証明してくれた作品でもある」と講評を述べ、「日本の各地で繋がりや地域が再認識される中、映像で繋がり、メッセージを伝えることが大変貴重で、幅広い年代にも訴えることができる。地域のカラーを取り入れることができている映画祭である。小樽の魅力を見続けていきたい」締めくくった。
 市内からの来場者は、「ポスターを見て知り、おもしろそうなので友だちを誘って来て楽しかった。道外の出身で小樽に越してきた。知っている所もあり、良い所だと思っていた。今日のフィルムを見て再発見があり、探検してみたくなった。知っているところの切り口が違って良かった」と感想を話していた。