「3.11に向かってシャッターを切る」写真展 フリーランス

 「3.11に向かってシャッターを切る」と題して、3月10日(土)から18日(日)まで(13日定休日)、Jazz喫茶フリーランス(色内2)2階で、写真展が開かれている。
 「2011年3月11日の大震災には、誰もが衝撃を受けた。いろいろな情報から、災害のすごさにどうすることもできず、怒りとなり、悲しみとなるが、沈潜して、時が経てば経つほどに、その様々な事象がより深刻さを増している。それぞれが受けたそれぞれの気持ちを、画像で表現しよう」と、渡辺眞一郎さんが呼びかけ、11名が集った。
 浅賀正生さんは、気仙沼にボランティアで行き、現地の写真を展示。その他の10名は、住んでいる札幌であったり、小樽であったり、思い思いの3.11を表現したものを展示した。カメラマンやカメラ好き、全くの初心者などが、残したいとシャッターを切り、写真展を開いた。
 同店オーナーの神田泰行さんは、野菜売場に陳列してある大根・にんじん・ネギなどの写真を展示。「メッセージを残したく思い集まった。感じたことを写真に写すことが難しい写真にチャレンジしている。旅行へ行き、珍しい物を撮ってくる写真ではなく、自分の思いを、自分の目で撮った写真を展示している」と話す。
 沢山の人の顔写真をひとつの額に入れたものや、厳冬の祝津海岸、雪野原、冬の町並み、ガラスの霜、小樽の埠頭など、厳しい冬の写真が多い。
 脱原発カフェを主宰している岡田吉史さんは、「写真は初歩で、初めての写真展。3.11について、何を撮ろうかと思い、朝、ガラスの霜を写した。3.11以降、生き残るための動きが各地で活発となった。この写真展は、ひとつの運動で、写真として表現するのもひとつの方法だと思う」と話した。
 友達の写真を見に来た岩見沢在住の女性は「震災から1年が経ち、風化されないように写真展を開いたのだと思う。捉え方が人それぞれで現実を写すもの、違った形で影響のあるものを捉えているもの。表現することは良いことで、それぞれあって良いと思う。1年後に限らず、これからも必要かもしれない。思い続けるのは大変なこと、それをどう繋げるかだと思う」と感想を話していた。
 同会場では、3月17日(土)19:00から、撮影者を交えての座談会が開かれる。3月19日(月)から25日(日)には、「『坂本工写真展』福島の牛の目はこの世の終焉を視るか」を予定している。