四季折々の小樽の風景と人力車の俥夫の勇姿を絶妙なタイミングで捉えた、写真展・細川光義の『ザ 人力車』が、3月14日(水)〜18日(日)の9:30〜17:00(最終日〜16:00)、市立小樽美術館(色内1)1階ギャラリー2で開かれる。
デジタルカメラ撮影のカラー写真で、全紙サイズ7点と、半切サイズ29点の計36点を展示している。以前から人力車を追い続け、人力車の魅力に取り憑かれた細川さんは、全日本写真連盟に所属し、写歴40年のベテラン。
最初は運河を撮っていたが、人力車を撮るようになったきっかけは、運河を走る人力車の俥夫の勇姿に魅かれ、その中に女性の姿があり、2年間撮影し続けた。昨年、滝川で俥夫の小山千晶さんの写真展を開き、今回、小樽の人力車の写真を現地・小樽で展示する。
展示作品には、様々な光景の中に必ず人力車や俥夫が写り、小樽に住んでいる人も見たことのない、気付かない光景に感心してしまう。朝のミーティング風景、雪明かり、夏の日、雪の日、豪華客船を見送る俥夫、北運河、潮まつり、秋の運河プラザの真っ赤な蔦と人力車。こんなに様々な光景を収めるために、どれだけの時間を費やしたのだろうと、根気と努力が見る者に伝わってくる。
細川さんは、「人力車の会社と俥夫の了解を得て、撮らせてもらった。小樽の観光の一役を担って駆ける人力車。彼ら俥夫面々のご苦労と活動が、小樽の観光と結びつき発展されることを祈っている」と語る。
写友の杉山さんは、「撮影に集中し、なかなかの出来映え。この労力は凄いと思う。自然のままに捉え、理想であり迫力がある。人力車の人たちとの事前のコミュニケーションも必要だと思う。人物の撮影は難しい」と話していた。