量徳小6年 『景観まちづくり学習』発表会


ryoutokusho1.jpg 新市立病院建設のため廃校になる小樽市立量徳小学校(吉田志津雄校長・若松1)で、3月14日(水)13:25から、6年1組が取り組んでいた「景観まちづくり学習会」の成果が披露された。
 景観まちづくり学習とは、景観を切り口に地域の歴史や特徴を学び、景観を理解し、大切にする心を持った人々を育て、まちの個性を活かした美しい景観まちづくりの進展に繋げていこうとする学習で、同校138年の歴史の最後を飾るに相応しいテーマとして取り上げた。
 財団法人都市文化振興財団での「景観まちづくり学習」助成事業に応募し、本学習に実績のある小樽都市文化研究会(三ツ江匡弘代表)の協力を得て、同校6年1組(中川庄平担任)の25名が「わたしのまちに言葉の贈りもの」をテーマに取り組んできた。その成果を披露する「景観まちづくり学習会」の発表会が、3月14日(水)5時間目(13:25〜14:10)に、同組教室で開かれた。
 25名が6班に分れ、学校区内の町並みと人々の生活の場をカメラに収めた。画像には、特徴や良いと思う風景に言葉を添えた。
 1班は、小樽らしいと感じた南小樽駅から海への風景を写し、2枚目は、双葉高校から量徳小学校を写し、あとひと月もすると、見られなくなる風景と言葉を添えた。次々と、町並みや建物の写真が紹介され、それぞれに感じた言葉が記された。
ryoutokusho2.jpg 6班は、「量徳小学校横の石垣を写し、今まで古臭いと思い、よく見なかったが、じっくり見ると色々な石を組み合わせてできていることが分った。さらに、小町湯の煙突を写し、最近銭湯の煙突を見かけなくなったが、人との生活と切っても切れない煙突だと思う」と発表した。
 4班は、田中酒造を写真に収め、「良く通りかかるが、写真を撮ったのは初めてで、違う視点から見れた。建物に歴史を感じた」と話し、「わたしたちのまちに言葉の贈りもの」はと尋ねると、中村宏斗班長は「自然に囲まれた地域と歴史を消さないで欲しい」と答えた。
 三ツ江代表は、「みんな、初めは何のことか分らなかったが、今日の発表を見て良く頑張ったと思う。景観を活かしたまちづくりには、いくつかの課程があり、一番初めは基礎的調査がある。景観的特徴があり、これを活かしながら全体を作っていく。ベースとしては、良く頑張ったと思う」と総括した。
 子どもたちと町を同行した竹内勝治さんは「古い建物がいつ頃建てられたか、石造りはどのようなもので、どうしてここに建てられたかなどを調べるともっと良かったと思う」と話した。
 参加した保護者は、「毎日見慣れた町を細かく見せてもらうと、気付かない町並みがあった」、「大きな通りしか通らないが、細かい小路があり、いろいろな人が住んでいると思った」、「改めて懐かしく、随分長く住んでいる錯覚に陥った」とそれぞれ感想を話した。