杜のつどい新講座『知られざるアメリカ』


morinotsudoi.jpg 杜のつどいでは、4月13日(金)10:30から、産業会館(稲穂2)1階杜のひろばで、市内在住の星功さん(70)を講師に迎え、新講座「知られざるアメリカ」と題した第1回目の講座を開き、20名が参加した。
 アメリカ国籍を持ち、自らの長いアメリカ在住の体験談を、毎月1回・全12回で披露する。アメリカ人の日常生活を中心に、医療・選挙・教育・裁判制度、子育ての違いなどを予定している。
 星さんは、43年間アメリカで暮らし、3年前に小樽へ戻った。小樽ジャーナルへは、在米中から数回投稿し、帰国後「アメリカ在住体験記」を寄稿した。余市で生まれ、小樽市立旭丘(西陵)中学、小樽緑陵(商業)高校を経て、小樽商科大学を卒業。大卒後、渡米し、メリーランド州グレンデールやニュージャージー州アトランティックシティなどに住み、公衆感染予防の仕事やNASA、米国航空管制システム開発会社などに勤務した。2008年10月までアメリカで過ごした。
 「アメリカについて表面的なことはメディアを通して知ることが出来るが、アメリカ人として、アメリカ社会に浸透した生活・風習について実地体験し、子どもが通う学校のPTAにも携わり、教会へ通い、アメリカにどっぷりと浸かった」と話し、写真を紹介しながら、アメリカ話を始めた。
 アトランティックシティは、カジノが並び、その町の様子や生活を語った。1年に1、2回雪が積り、雪が積ると学校や会社が休みになる。クリスマスディナーの様子の写真を紹介し、家は、家族や親戚、友人が集まり楽しむ場所で、トイレのドアはいつも開いていたり、玄関がなく、ドアを開けるとリビングとなる。夫婦単位で行動する。教育では、高校・大学の受験がなく、塾もない。適性試験や通知表、地域のために何をしたか、頑張っていることをどこまでやったのか、例えばピアノコンクールでどこまで出場出来たかなどが、大学入学の条件となる。ソーシャルセキュリティー番号を75年前から使用し、大学入学や免許証、銀行口座すべてのものに使用。突然、病気で倒れても、この番号を照らし合わせると、病歴が分る。個人情報は守られているなど、日本とアメリカの違いや、改めて知るアメリカに、参加者は真剣に聴き入り、星さんの熱弁は、予定時間をオーバーして終了した。
 栗田克夫さんは「楽しかった。今までテレビ、本、新聞で見たり聞いたりしたこと以外の話が聞けて良かった」。市内男性は「以前、アメリカへ行ったことがあったので興味があった。アメリカの契約社会の話が面白かった。小樽にこんな素晴らしい人が住んでいるとは驚いた。これからの話も楽しみ」と感想を話した。
 この他に、新講座2「英会話入門」も月2回担当している。アメリカの話を聞き、英語を覚え、アメリカを知る良い機会となる。
 杜のつどいは、平成17年4月に小樽市高齢者懇談会として創設、同年6月に産業会館1階「杜のひろば」を拠点とし、月曜日から土曜日まで、パソコン学習、能力はつらつ講座、お話を聞く会、手編みや洋裁など多彩な講座を開催している。
 問合せ:0134−22−0028 杜のつどい事務局