ゼニガタアザラシ出産 おたる水族館



 おたる水族館(祝津3)では、ゼニガタアザラシのミミちゃん(2003年5月27日、釧路市動物園生まれの8歳)が、5月7日(月)未明に出産した。体長60cm・体重8kg・性別不明、初産となる。
 同館では、計画的な繁殖を行い、血液検査の結果、2頭のゼニガタアザラシの妊娠が分り、4月下旬から出産を待ちわびていた。妊娠から出産まで約1年かかる。出産に立ち会えた飼育員はいなかった。
zenigataazarashi.jpg ゼニガタアザラシの赤ちゃんは、生まれてすぐに泳ぐことができる。育児放棄をする親もいるため心配していたが、母子共に順調。出産から2〜3週間で乳離れをし、2〜3週間かけてエサの魚が食べられるように飼育する。親離れに要する期間は、トドが1年、イルカは1年半、セイウチは2年といわれる中で、ゼニガタアザラシは1ヶ月以内と、群を抜いて早い。
 まだへその緒がついている赤ちゃんは、あどけない表情で親から離れず寄り添って昼寝をしている。水中や陸上でも授乳可能で、この日は、水中で授乳する姿が見られた。来館者は可愛い姿を写真に収めていた。
 出産プールには、もう1頭の出産を控えたゼニガタアザラシがいる。飼育員によるといつ生まれても良い状態だと言う。
 今年は、ゴマフアザラシの出産はなく、4年ぶりのゼニガタアザラシの出産に関係者は喜んでいる。