Wave13人展 独自の世界を表現

 「Wave(ウェーブ)13人展」が、5月22日(火)〜27日(日)10:00から17:00まで、小樽市立美術館(色内1)1階市民ギャラリーで開かれている。
 1988(昭和63)年に、競作の場を希う13人の自由な個展の集合体として開催され、2006年に「新しい波」を小樽から発信しようと、「Wave(ウェーブ)」と改名し、今年で7回目を迎える。
 彫刻や油絵・日本画・金属工芸・版画・インスタレーション(展示するここでしか見られない空間をつくる)など、30〜60代後半の作品50点を展示している。
 「抽象画・具象画・モダンアートなどの作品が一同に集まる作品展はなく、重いものは間隔を設け、バランス良く展示するよう工夫している」とし、18歳から33歳までの自画像を展示し、「その時の年代ごとに作風や構成の仕方、その年の勉強や研究の仕方が違い、試行錯誤している」と、版画家・ナカムラアリ氏は話す。フランスの町並みや風景、雨の日の小樽の風景画は、印象的な作品となっている。
 水谷のぼる氏は、個性的な彫刻作品を展示し、嘔吐する犬をブロンズで作り、来館者を楽しませている。
 銅版画は20点を展示し、題名は「Face」。次々と個性的な作品が並び、活躍するアーティスト作品も多く、レベルの高い作品展と評価されている。
 金属工芸の彫金作品2点を出点した安田眞紀子氏の「a gale(突風の意)」は、昨年の夏に完成した。回りに薄い鉛板をしわを寄せて貼り付け、その中に風景画を表現している。「木がりんりんとしているところに風が吹いている状態を表現した」と話す。「Sweet Spring」は、エンレイ草が咲く春の風景を表現。
 今回の作品展を安田氏は、「いろいろなジャンルが集まったグループで、それぞれに世界がる。金属工芸作品のグループ展を開いているが、ここはまた違って良い」と話す。
 水彩画同好会の女性は「個性があって素晴らしい。それぞれの思いを個性に活かした見応えのある作品ばかり」と感心していた。