能を楽しもうプロジェクト2012 旧岡崎家能舞台を生かす会


nouproject1.jpg 旧岡崎家能舞台を生かす会(三ツ江匡弘会長)は、2012年の事業として「小樽能楽文化復興継承プロジェクト」を開催する。市民に能楽に触れる機会を提供し、小樽の能楽文化を再び盛り上げ、観光の振興、地域の活性化に繋げたいと、2012年6月から2013年3月まで、各イベントを予定している。
 本事業は、平成24年度文化庁「文化遺産を活かした観光振興・地域活性化事業」及び(財)北海道文化財団平成24年度「まちの文化創造事業」(能楽体感ゼアミナールを除く)に採択された企画。
 旧岡崎家能舞台が冬囲いを外す期間中のプロジェクト名「能を楽しもうプロジェクト2012」として、6月10日から9月17日までの期間中のイベントを企画している。同プロジェクトは、2009年に始まり、今年で4年目を迎える。年々内容の充実を図っている。
 「能楽体験教室」は、6月10日から9月1日で、謡と囃子(楽器)を体験する。「小樽・能楽・歴史展」は、昨年度より内容を充実させた。
nouproject2.jpg 「旧岡崎家能舞台saico:シンポジウム」は、8月下旬から9月上旬を予定し、能舞台の現状に光を当て、能楽を学ぶ環境を整備し、小樽に能楽があって良かったと思えるように考えていくシンポジウム。市内の能にまつわる場所を巡る(小樽能楽アーバンツーリズム)も実施する。
「おたる市民能」を、9月1日(土)17:30開演。市民の市民による市民のための手づくり能公演。狂言「仁王」は市民に後日参加を募り、装束着付けを紹介し、能の裏側も見ることができる。半能「橋弁慶」は、シテは三ツ江氏、牛若丸を若竹小学校3年生の田中謡子さん(8歳)が演じる。
 この日は、稽古の様子が公開され、田中さんは、舞台に上がると真剣な表情で練習に励んでいたが、舞台を下りると恥ずかしい様子で、三ツ江氏が「謡が楽しく、謡う時、手と足が段々と合ってくるのが楽しいと話している」と代弁した。
 「能楽体感ゼアミナール」は、7月から3月まで。能楽の歴史や特徴の講演と、体験を組み合わせたワークショップや、謡、仕舞体験を基本とし、囃子(楽器)狂言を体験。
 また、「おたる市民能」に向けた「旧岡崎家能舞台未整備機能設置計画」として、移築後51年目にして開かずの扉、舞台上手の切戸口を開放する。舞台正面の空堀部分へ仮設客席スタンドを設置し、舞台裏に楽屋の設置などを計画。4つ目として舞台の床を打楽器にするため、足拍子を踏んだ時に響くように共鳴腔が設けられている。それを入れる予定(江戸幕府の企画に則った)で、能楽堂に変身させる計画となる。
 三ツ江氏は「滞りなく終えることで、実績を作りやり遂げること。謡子ちゃん(牛若丸役)の稽古を沢山し、恥ずかしくない『市民能』の舞台としたい」と意気込みを語った。
 能楽体験教室では、参加者を募集している。6月10日〜9月1日・発表会を含む全10回
 ○謡コース 定員20名 受講料6,000円(小中高生は、半額)
 ○囃子コース 小鼓クラス 定員5名 受講料7,000円(小中高生は、半額
        大鼓クラス 定員5名 受講料7,000円(小中高生は、半額)
 問合せ:旧岡崎家能舞台を生かす会事務局
    TEL0134−22−8713、FAX0134−33−8713、E−mail mitsue01@nifty.com
 月曜〜土曜10:00〜16:00(12:00〜13:00昼休み、日・祝・お盆休み)
 旧岡崎家能舞台を生かす会HP
http://kagamiita.cocolog-nifty.com