月が金星を隠す「金星食」が、 8月14日(火)未明、小樽でも観測することができた。
小樽では、前日は雨が降り天候が心配されたが、夜半には雨も止み、「金星食」間際まで雲で覆われていたが、次第に晴れて星が見え始め、現象時には晴れ渡っていた。
東の空に、-4.3等星の光輝く金星(ほぼ半分に欠けている)が、月齢25.6の細い月に隠される潜入から出現までを観測することができ、多くの天文ファンを楽しませた。
金星食が見られたのは、1989年12月2日の夕方以来、23年ぶり。次回の条件の良い金星食は、51年後の2063年となるため注目されていた。
潜入開始時刻(札幌)は、02:46:50で、終了は、02:47:48
出現開始時刻(札幌)は、03:50:05で、終了は、03:51:09
金星は、細い月に吸い込まれるように潜入し、約1時間後に地球照が見える月から光輝く金星が、ゆっくりと姿を現した。待っている間、ペルセウス座流星群の極大前後のため流れ星が3回ほど見えた。
現象を楽しんでいるうちに、04:39(札幌)の日の出時刻となり、次第に夜は明け、輝いていた星が見えなくなっていった。
今年は、天文ゴールデンイヤー「金」の年と言われている。5月21日の「金環日食」(小樽では部分日食)、6月6日「金星の太陽面通過」と、そして今回の「金星食」と、天文ファンにとってはたまらない年となっている。
小樽で金星の太陽面通過を観察するには、厳しい天候ではあったが、無事、観測できて天文ファンを喜ばせていた。