「小樽・鉄路・写真展」 廃線利用の野外24時間展

 8月も終わりに近づき、今年も「小樽・鉄路・写真展」の季節となり、8月27日(月)から9月9日(日)の14日間で開催している。
 旧手宮線(色内2・市民センター裏手)を会場に、24時間展示し、夜間はライトアップされ、昼間とは違う雰囲気を醸し出している。北海道最古の日本でも3番目に古い鉄道の跡地を利用し、今年で13回目を迎え、小樽の街に定着し、心待ちにしている市民も多い。
 大学生から50代・60代の初心者からプロカメラマンまでの多彩な30名が、テーマは自由に、自分の写真に対して一生懸命を条件として、小樽にこだわった写真を歓迎している。例年通り春から会議を重ね、準備を進めてきた。出展者全員が実行委員となり、作品の搬入、運営費用まで全員で負担し、作り上げた写真展となっている。
 線路脇の木造の建物の壁面一面に、小樽をテーマにしたカラーやモノクロ写真を張り詰めて展示したり、黒い傘を広げ、電線に止まるカラスのモノクロ写真をぶら下げ、地面に立てかけた奇抜な展示や小樽の四季折々の写真をコルクボードに貼り、線路の枕木の上に設置しているなど、ユニークな展示に興味をそそられる。
 小樽・鉄路・写真展実行委員会広報・瓜生裕樹氏は、「夏の終わりの時期に小樽の遺産・手宮線に集まり、写真展を開催でき嬉しく誇りに思う。アマチュアからプロまでが、自由にのびのびと表現できるのも手宮線の空間があってのこと。台風に見舞われたこともあった。自分達の写真展としてそれぞれが主役となり、13年間続けられた。住民の理解と力添えに感謝している」と話した。
 夜間のライトアップされた会場では、野外ならではの虫の鳴き声をBGMに、写真展を楽しむことができる。
 写真展を見に来た女性は、「いろいろな展示の仕方があって面白い。以前小樽に住んでいたので、展示している写真を見て、小樽を思い出し懐かしさを感じた。旧手宮線の外れなので、もっと中心部で開催した方が多くの人に見てもらえると思う」と話していた。
「小樽・鉄路・写真展」8月27日(月)〜9月9日(日) 24時間展示(最終日〜17:00)
 小樽・鉄路・写真展HP