縄文土器を創作再現 庭に40点の作品展示

 小樽縄文人の会(主宰・前田隆護)では、8月31日(金)から9月2日(日)まで、小樽茶房にいくら(若竹町16)の庭で、縄文土器の作品展を開いている。今年で2回目。同会の会員2歳から75歳まで46名が、1年以内に製作した作品を中心に約40点を展示している。
 前田氏は、10年くらい前から縄文土器に興味を持ち始め、陶芸の経験を活かして土器製作に取り組んだ。同会は、前田氏が中心となり、2011年に設立し、縄文時代の土器を製作したり、その時代の暮らしを学んでいる。
 今年8月4日(土)・5日(日)には、余市町栄町海岸で行われた、第15回余市縄文野焼き祭りに、同会の会員も参加し、野焼きを体験した。夕方6:00に野焼きが始まり、深夜12:00の火を消し、翌日の朝7:00に完成し、9:00に表彰式が行われた。
otarujoumon.jpg 土器は、江別から野焼き用の粘土を仕入れ、縄文土器をアレンジし、個々に創作している。作品展では、電気釜で焼いた作品も展示し、野焼きとの違いを知ることができる。
 会場の庭では、緑の草花と土器が融合し、一味違った作品展となっている。小樽茶房にいくら1階「アート工房開拓舎」では、前田氏や絵の仲間(へいしろうスケッチクラブ)の水彩画など30点の作品展も同時開催中だ。
 前田氏は「縄文土器は1万年前にあり、デザインやフォルムが素晴らしく、魅力を感じる。縄文人は、芸術家だと思う。月を頼りに過ごし、そのため、土偶は月を見ていたように作られている。土器を製作していると、とても奥が深く、縄文時時代の知りたいことが沢山出てくる」と、はるか遠い時を見据えている。
 作品展を見に来た市内女性は「1万年前の縄文時代に戻ったよう。野焼きはすごいと思う」と感心していた。
 縄文土器作品展
 8月31日(金)〜9月2日(日)10:00〜17:00 入場無料
 小樽茶房にいくらの庭(若竹町16)