18分団357名の額に汗  消防団秋季合同訓練



 平成24年度小樽市消防団秋季合同訓練が、9月2 日(日)9:00から、小樽公園運動場(花園5)で実施された。
 厳しい残暑の快晴下、女性42名を含む18分団 357名が一斉に整列し観閲を受けた。使用車両は、小型ポンプ車18台・タンク車1台。
 この訓練は、「消防の使命達成のため、日頃の訓練の成果を遺憾なく発揮し、消防精神と規律厳正な諸訓練を広く市民に示し、防災思想の普及を図り、火災等の被害を最小限に食い止めること」を目的としている。
 観閲で、中松義治市長は、「市内火災発生件数は、今年の7月末現在31件となり、昨年より9件減少。これも消防団の日頃の火災予防啓蒙活動が巧を奏していると考える。災害に対する心構えとしては、自分の身の安全は自ら守ることが大切だが、災害の規模が大きくなる時は、被害を最小限に食い止めるために、地域防災の要である消防団の役割が非常に重要となる。特に高齢者が多い本市においては、消防団に対する市民の期待も大きい。本日の訓練では、士気の高揚とともに、技術の向上など、所期の目的を充分に達成されることを大いに期待する。市民を守るためにより一層の努力と決意を新たにし、団結力を強化し活躍されるようお願いする」と訓示した。

 はじめに、第11分団4名の女性消防団員による放水訓練が行われた。平成21年からは、女性団員だけで放水訓練を実施している。消防服を着た女性団員が厳しい暑さに耐え、迅速に行動し、放水訓練に臨んでいた。
 担架操法では、第1分団9名・第8分団8名による訓練を実施。旧陸・海軍において負傷兵を担架で搬送するための手順で行われた。戦後67年経っても、この操法が、2分団に受け継がれている。
 さらに、隊員に規律正しい行動を熟練させ、消防諸般の要求に適応させるための基礎を作る部隊訓練や小型ポンプ操法やAEDの取扱体験会、 放水体験会も開かれた。
 放水訓練では、消防署のタンク車2台を水源とし、6分団による小型ポンプを使用した放水活動を行い、団員達も真剣な表情で見守っていた。ホースから勢い良く放水され空高く水流が舞い上がり、3時間に及ぶ訓練は終了した。
以前、手宮地区や高島地区で消防団に42年から52年間入団経験がある消防団OBの3名は、訓練の様子を見て、「お天気も良く訓練の様子もとても良かった。迅速な行動もまずまずだった。生きている限り合同訓練を見届けたい」と話していた。