第16回ペンギンクラブ木版画作品展 市立小樽美術館


penguinclub1.jpg 第16回ペンギンクラブ木版画作品展が、11月29日(木)から12月2日(日)まで、市立美術館(色内1)1階市民ギャラリー多目的ホールで開かれている。会員17名の42作品と会員有志作品18点(年賀状・カレンダー)を展示している。
 ペンギンクラブという名前は、北村猛講師による最初の練習画題が”ペンギン”だったことから名づけられ、作品展のプログラムの表紙に今でも使われている。現在、生涯学習プラザで第1・2・3金曜日10:00〜12:00に例会を行い、同講師による木版画を学び、作品の批評をし合いながら、作品作りに励んでいる。
 この例会での作品と自宅で製作した自信作を、1人2点以上を出展している。画題は決めず、自由に版画にしたいものを描き、秋の紅葉や弁天島の景色、日和山灯台、美瑛の初夏など、絵画とは違った版画独自の線や色彩が楽しめる。
penguinclub2.jpg 恒例の版画カレンダーは、表紙を入れて13枚。13人の担当者が、1月は鶴、2月は雪景色、5月はこいのぼり、7月朝顔と、その季節に合った題材を用いて、会員の個性を生かしたカレンダーを作り出している。
 創立会員は現在3名で、そのひとりである松前廣彦さんは、「版画は、版に彫ることが主体で、シナノキを使用。彫る作業が終わると7割完成したことになり、色付けは3割だと思う。1作品に7枚から5枚彫り、彫る作業は忍耐と集中力を要する。力の入れ具合で色の濃さを出したり、自分の感覚で覚えたものもある。同じ版画でも、それぞれに個性があって良い」と話した。倶知安での「湧水池のあやめ」は、池の中に黄色のあやめが咲き、北大での「いちょう並木通り」では、木漏れ日の中を人々が散策を楽しんでいる様子を版画で表現している。
 市内の男性は「外は曇っているが、この版画展を見て、色鮮やかで楽しかった。夢を与えらたようで、明るい気持ちになった。油絵よりも版画が好きで作品に温かみがある。是非、作品展に行こうと思って出かけてきた」と話した。