文化財防火デーの火災防御訓練 北海製罐小樽工場

 平成25年1月25日(金)10:00から、北海製罐株式会社小樽工場(色内3)で火災防御訓練が行われた。
 悪天候が心配されたが、雪が雨に変わり、訓練中はぱらつく程度の雨になり、時折強い風は吹いたが、無事実施された。同訓練は、1月26日(土)の「第59回文化財防火デー」の啓発行事の一環として、毎年行われている。
firetraining2.jpg 文化財防火デーは、昭和24年1月26日に奈良の法隆寺の金堂から出火、国宝の12壁画を焼損したのを機に、昭和30年に定められた。消防隊の人命検索、実践的な火災防御訓練を実施し、歴史的建造物等の災害対策を確立し、市民や関係者に防災意識を高め、啓発を図ることを目的としている。
 同工場は、昨年(平成24年)、小樽市指定歴史的建造物第76号に登録。昭和6年に建設、鉄筋コンクリート造6階建地下1階・延面積11,406㎡。通常160人が勤務し、工場稼動中に訓練が行われた。
 10:00、本工場から火災が発生し、自衛消防隊による避難訓練誘導、初期消火等を行ったが、火勢は拡大の様相を呈し、工場内の職員数名が逃げ遅れて救助を求ているとの想定で行われた。自衛消防隊2名が、水の入った消火器で消化訓練も行った。
firetraining1.jpg 工場内にはサイレンの音がけたたましく鳴り響き、救助工作者、はしご車、タンク車などの消防車両8台と小樽市消防本部42名、小樽市消防団・第13分団8名、同社小樽工場自衛消防隊44名が参加し、火災防御訓練が展開された。
 シャッターの開放を想定して、鉄パイプをエンジンカッターで切る訓練や、担架に乗せた救助者を救護所まで搬送する訓練も実施された。
 消防本部・村木政己予防課長は、「冬の訓練なので悪天候で何度も中止になったことがあるが、トラブルもなく実施できた。自衛消防隊は協力して工場内でもきちんと避難できた。はしご車による高い位置から確認し、6ヶ所すべての放水も整っていて、連携もスムーズにとれた」と訓練の様子を話した。