青果市場初せり 威勢の良い掛け声

 小樽市公設青果地方卸売市場(有幌町1)の初せりが、1月5日(土)7:30より始まった。
seikahatsuseri1.jpg 当市場1階卸売場では、7:15より2013年の「初せり式」が行われ、開設者の中松義治小樽市長をはじめ、国・道・市の議員、せり人など、関係者約50人が集まった。
 中松市長は、「人口減少、少子高齢化、ライフワークの変化に伴い、生鮮食料品等の需要量が減少傾向にあり、消費者の安全安心思考や地産地消意識の高まりなどで、流通形態が変化し、市場関係者は大変苦労していると聞いているが、本市場は、生産者にとって身近で安定した出荷先として、小売業界にとっては、多種多様な品目を大量かつ安定的に購入することができる仕入先として、大変厳しい現状ではあるが、これからも地域の生鮮食料品の流通の要として、市民の台所としての役割を果たし、健全な運営に努めてまいりたい。市場関係者には、衛生管理や安定的な供給の確保と安定経路確立に努めてもらいたい」と挨拶した。
seikahatsuseri2.jpg 樽一小樽中央青果株式会社・伊藤進代表取締役は、「消費者の購買行動や生活嗜好の変化により、親会社と連携を計り、地域の卸として生き残り、産地を支え、経営コスト化に対応できる経営を強化していかなければならない。本年も市民や後志管内の消費者に安全安心な青果物を卸し指導していきたい」と述べた。
 同社販売部果実担当・霜鳥幸彦部長による3本手締めを合図に、初せりが始まった。初せりには、野菜35トン・果実9トン計44トンが、それぞれ箱積みされ、それらを競り人が取り囲み、威勢の良い掛け声を場内に響かせていた。
 同市場では、小売・仲買79店舗、中卸12社が登録している。せりよりも、量販店による予約取引が増え、市場取引の7〜8割を占めている。「12月は全体的に品薄で高めだった。レタスなどの葉菜類が高値、低温のためクリスマス以降いちごの出が悪い」と市場関係者は話した。